3
「……はあ」
一人部屋に取り残されたオレ。
三人しかいないんだから一人になる確率は結構あると思うけど。
ごろんとソファーに寝転がる。
人様の家でこの態度は…と思ったが、一人になってから疲れが一気に押し寄せた。
自分以外に誰もいない部屋に時計の針の音だけが響く。
オレ、これからどうなるんだろ。
ずっと乃亜に世話になるわけにはいかないけど、帰り方が分からない。
そもそもなんでこんなことになったのか、それすらも分からない。
オレはいつもどおりにしていたはずなのに。
こっちにいる間、向こうではどうなってるんだろうか。
時間が同じように進んでたら、オレはどうなるんだろう。
ジムリーダーの仕事は。じいちゃんは。姉ちゃんは。
もし仮に、このままずっと帰れないとしたら。
ずっと向こうで生きてきたオレは、こっちでどうやって生きていけばいい?
考えれば考えるほど不安になって、胸が苦しくなる。
『……グリーン?』
「あ…」
いつの間にか乃亜はお風呂から上がっていて、オレの事を見ていた。
「風呂、借りる…」
『うん』
ふら、と部屋を出て行く。
視界が滲んでいた事に、廊下を歩いてから気付いた。
『………』
部屋を出るまで、乃亜が心配そうに見送ってたとも知らずに。
back