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「……はあ」




一人部屋に取り残されたオレ。
三人しかいないんだから一人になる確率は結構あると思うけど。

ごろんとソファーに寝転がる。
人様の家でこの態度は…と思ったが、一人になってから疲れが一気に押し寄せた。
自分以外に誰もいない部屋に時計の針の音だけが響く。
オレ、これからどうなるんだろ。


ずっと乃亜に世話になるわけにはいかないけど、帰り方が分からない。
そもそもなんでこんなことになったのか、それすらも分からない。
オレはいつもどおりにしていたはずなのに。


こっちにいる間、向こうではどうなってるんだろうか。
時間が同じように進んでたら、オレはどうなるんだろう。
ジムリーダーの仕事は。じいちゃんは。姉ちゃんは。


もし仮に、このままずっと帰れないとしたら。
ずっと向こうで生きてきたオレは、こっちでどうやって生きていけばいい?



考えれば考えるほど不安になって、胸が苦しくなる。




『……グリーン?』


「あ…」




いつの間にか乃亜はお風呂から上がっていて、オレの事を見ていた。




「風呂、借りる…」


『うん』




ふら、と部屋を出て行く。
視界が滲んでいた事に、廊下を歩いてから気付いた。




『………』




部屋を出るまで、乃亜が心配そうに見送ってたとも知らずに。













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