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一通りの想いを吐き捨て、少し冷静さを取り戻した我愛羅に、カンクロウは意外にも落ち着いた表情で溜息をついた。




「我愛羅‥あのな。誰が俺を選んだって?」

『今更はぐらかすな。おまえは架音と想い合っている事は知っている。』

「‥俺は、な。あいつは俺なんか友達位にしか思ってないじゃん。」

『何?』

「な?そうだろ、架音?」

『!!』




高ぶった自分の感情をコントロールするのに必死で、背後の物影からひっそりと様子を伺う架音の存在に全く気づかなかった。



『我…愛羅。カンクロウを放してあげて?』

『……』



瞳を揺らす架音に、我愛羅は無言で砂の束縛を緩めた。





「ったく、ひどい目に遭ったじゃん。」

『ごめんね、カンクロウ。』

「俺に謝るくらいなら、弟に素直になるじゃん。」

『ちょ、むっ無理だよ〜。』

「我愛羅は相当鈍いじゃん。ほら、直球勝負!我愛羅もな?」


架音の背中をポンと押してやり、我愛羅を一瞥するとそのまま2人に背を向けた。


『先程から話が読めないのだが…?』

「俺は架音にとっくにフラれたじゃん!」

『!』


お邪魔者は退散退散、そういいながらどこかに去っていってしまった。






残された二人は恥ずかしいやら気まずいやらで顔を垂らしていた。



『さっきは、すまなかったな。』

『ほんとよー!!もー許さないんだから!』


その言葉にしゅんとする我愛羅に次の瞬間、架音は悪戯に笑みを浮かべる。


『でも。』

『?』

『もう一度、私の事をどう思ってるか教えてくれたら許してあげる。』

『…フ』


横目でチラっと耳を真っ赤に染めた架音を見つめ、不敵な笑みを浮かべる我愛羅。


『…欝陶しくて、ウザイ奴。』

『え…』

『そう思っていた。』

『!』

『今は、おまえの隣に俺以外の誰かがいるのは忍びない。その位、愛している。』



細めた目、弧をゆるやかに描く薄い唇、おそらく他の誰にも口にしたこの無い言葉。
自分の気持ちに素直になった我愛羅はどこか新鮮で、架音は心の底から熱くなる感覚を覚えた。









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