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「架音はどこ行った?」
「そういや見掛けないじゃん」
風影の居座る部屋、若い風影が任務報告に来た兄に尋ねる。
カンクロウが「知らない」と返事をしたところでドアが開いた。
「テマリか、ご苦労…架音を見かけなかったか?」
「架音?ああ、さっきナルト達と歩いてるの見たけど」
「ナルト?」
「ああ。ナルトとサクラと…サイだったか、サスケと交代で入ったヤツ。
すれ違いざまだったからあれだが、多分あってると思う」
同じく報告をしに来た姉が偶然入ってきて兄弟三人がそろう。
風影と言えど弟は弟、別段気を遣うこともなく普段と同じように話を進める。
報告書に目を通しながら、風影こと我愛羅はカンクロウと同じ質問をテマリにぶつけた。
任務より優先していることに関しては誰も気にしないらしい。
テマリの答えに、いつもはあまり変えない表情を少しだけ歪めた。
報告書を机に置くと椅子から立ち上がり、上着を羽織る。
「テマリ、カンクロウ。少しの間だけ任せる。
二人とも今日の任務はもう終わっただろう」
「はあ!?」
「架音を迎えに行ってくる。
いつ帰れるか分からないが、それまで頼んだ」
「はあー!?」
「風影命令だ」
「職権乱用じゃんよ!!」
「…うるさい、とにかく行ってくる」
有無を言わさずにすたすたと部屋を出て行く弟。
すれ違った上忍が驚いていたが、気にする様子はなさそうだ。
残された姉と兄は、ため息をついた後に顔を見合わせて苦笑した。