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『はっ……!』
荒い息を繰り返し、庭で竹刀を振るっていた
私も含め、4人とも傷は完治をし、1人、身体が鈍らないよう鍛錬をしているのだ
自分の太刀筋に満足がいかず、悩んでいた
正直、善逸くんに頼りたいがあの日から少し避けてしまっている。もう怒っているなどはない。ただ気まずいのだ。
このままでダメなことだって頭では理解しているがどうすればいいか分からない。
「太刀筋乱れてるよ」
『はぇ?!?!善逸くん……?!』
「そんなに驚かなくても……」
後ろから聞こえた声に振り返ればそこにいたのはわたしを悩ませる張本人
鍛錬を終え、その場から去ろうとするがそれは彼の手によって止められた
「俺のこと避けてる?」
『そ、そんなことない』
「あの時、部屋に戻らず一緒に眠ってたから?何かしちゃった?」
必死に問いかけてくる彼はまた泣きそうな顔をしている
そんな顔をさせたいのでは無い
ただ言葉が出てこないのだ
私の勝手な想いを彼にぶつけるのはおかしい
だから何て言えばいいか分からない
『善逸くんは悪くないから気にしないで。もう怒ってないから』
「待って……!」
「カーカー!任務だ!準備が出来次第、4人で北北東へ向かえ!那田蜘蛛山へと向かえ!」
空を見れば私の鎹鴉が伝言を伝えてきた
どうやら次の任務の場所のようだ
『善逸くん、行こう』
「う、うん……」
丁度良かった。この話はいつかはしなくてはいけないのは分かってる。
でも今は、今はまだしたくなかったから
私たちは準備の為に部屋を目指すのであった
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