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「ぎゃああああ!?!?!何これ何これ何これ?!?!人面なんですけどお?!?!どういうこと?!?!俺頑張るから!!!!なまえちゃんが膝枕とか手料理振舞ってくれるのなら俺頑張るから!!!全部夢であってくれえええ!!!!」
森の中へ足を進めた善逸の背後から姿を現した人面蜘蛛から逃げ、上を見上げれば衝撃的な光景が目の前に広がった
どういうこと、どういうこと……
なんか後ろにちらちら光ってるもの見えるけど糸……?
そして、くっせぇ、刺激臭がすごい……鼻の利く炭治郎なら死んでるわ……喉まで痛くなる臭いだ……涙出てきた、目も痛い……
広がる光景は糸に繋がれたたくさんの人達
それは人ならざる者に変わっている人もいる
心中穏やかではない善逸を襲った恐怖はさらに続く
「くくっ……」
不気味な笑みを浮かべながら現れた大きな人面蜘蛛
「俺お前みたいな奴と仲良くしねえし、口聞かねえから!!!!!」
その状況に善逸は背を向け逃げ出してしまう
「へぇ、これを見てもまだ逃げれるか……?」
「何それ?!どういうこと……?!」
「なまえちゃん?!!」
人面蜘蛛の言葉に振り返ればそこに居たのは糸に吊るされた彼女の姿
何で、どうして、疑問はたくさんあったが答えなんて分からなかった
「こいつお前の仲間だろ?必死に闘ってたぜ、まあ、技を使いすぎたせいか力尽きていてすぐ捉えることが出来たけどなあ」
「なまえちゃんを返せよ!!!何も手を出していないだろうなあ?!」
「安心しろ、毒で少し麻痺させてるだけだ。意識もあるし、俺を倒せばこの毒は消えるさ、まあ、俺に勝てればの話だがな」
「どういうことだよ?!?!俺がもう負けてるみたいな言い方!」
「ああ、お前はもう負けてるんだよ。この山に入って薄々気付いてはいただろう?」
手を見てみろよと話す目の前の蜘蛛の言葉に怒りながらも言われた通りに目を向ければ左手の一部が腫れ上がりそこから広がるように紫に変色し始めている
「毒だよ、刺されただろう?お前も俺たちみたいに蜘蛛になる毒だ」
時計を出されて説明をされる。
「いやああああ!!!!!」
「逃げても……」
「無駄ね?!はいはい!分かってますよ!!!!!」
気が動転し走り出し、鬼の言葉に怒りをぶつけながら木に登り、しがみつく
そんな状況に鬼は不気味な笑みを浮かべるばかりだ
「安心しろ、蜘蛛になれば理性も知能もなくなる。」
「それが嫌なんだよ!!!!なまえちゃんにそんな姿見せたくないし!!!!」
「お前が望むのならこいつも蜘蛛にしてやってもいいぞ。そうすればお前とずっと一緒にいれるさ」
「ずっと一緒にいれるのは嬉しいけどなまえちゃんのそんな姿見るのも嫌だ!!!それなら今でいいからなまえちゃんにはそんなことしないで!!!!」
鬼の言葉に惑うことなく、そう言えば鬼はつまらなさそうな表情を浮かべる。
「まあ、いいさ、お前には何も出来ずこの女も救えずに終わるんだからな」
「っっ!」
鬼の言葉に溜めていた涙が溢れ出す
『ぜ、んいつくんは、よわ……くない……』
「あぁ……?目を覚ましたのか」
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