青と赤を操りし者
――――――お前は裏切り者だ!!
この街から出ていけ!!
――――違う、私じゃない
――――――あの子がやったらしいわよ、まるで雪女ね
――――お願い、聞いて……私じゃないのに……
目をゆっくり開ければ目の前には大きな教会のような建物があった
今日からここが私の…………
ぼーっと見つめていると後ろから熱烈な声が聞こえてきた
「お前はもしかして今日から入ってくるって言われていた新隊員か?!」
振り返れば背の高い3人の男性が立っていた
熱血男はまだ何も言ってないのに「俺は嬉しいぞ!!!!」と言いながら肩を掴んだかと思えば思い切り揺さぶられた
は、吐く……!!!
何なんだ!この人はいきなり!!!!
静止の言葉を投げかけたいが一言でも話せば吐く
「おい、そろそろやめないとそいつ吐くぞ」
「え?」
隣にいた青い髪の男の言葉により熱血男の手は止まった
あぁ、目の前がぐるぐる回る
未だに治まらない吐き気に襲われながらもしっかり目を向ければ何ともまあ、少しファンキーな2人とまともな帽子を被った人だった
私を揺さぶってきた男なんて目の中星ってどれだけファンシーなんだ
やってくることはファンキーだが
青髪の男は目付きがとても悪い。私何かしたかってくらいに睨まれている。怖い
帽子を被った人は「いきなりうちの隊員がすみません、大丈夫でしたか?」と声をかけてきてくれるあたり間違いなく良い人だ。
こんな人達と一緒にいるだなんて大変なんだろうなと思って見つめていれば心を読まれているのか青髪の男が口を開いた
「お前、今絶対失礼なこと思っただろ」
『い、いえ、そんなことありません』
バレてる……!!
必死に隠したがきっと隠しきれてないんだろうなあ……
「まあまあ、みなさん落ち着いて下さい」
帽子の男の言葉に2人とも黙り、こちらに目を向けられた
「貴方が今日から入隊する隊員さんですか?」
3人に見つめられる中祈りのポーズをし、口を開いた
『はい!本日より第一特殊消防隊に配属になりました凛 卯月と言います!よろしくお願い致します!』
「おおお!やっぱりか!!!!」
熱血男は目をさらに輝かせるとこちらに近付いてきた
ひっ!!!
またやられる!
そう思い、思わず仰け反ると誰かに肩に手を回された