青と赤を操りし者
最近、おかしいことがある。
それは……
「おい、肩のとこに糸くずみてえなクズが付いてるぞ」
そう言い、パッと取ってくれた。
あ、ありがとうございます。と少しどもり気味に伝えれば優しく微笑んでくれる彼
そう、おかしい事はカリム中隊長が優しすぎることだ
前なら「だらしねえ」と小言を言いながらだったと思う。
こんなこと口が裂けても言えないが……
うーん。と悩んでいれば私とカリムの目の前に現れたのはバーンズ大隊長と第7の大隊長 紅丸大隊長だ。
何故……?と思えばその答えはバーンズ大隊長が説明をしてくれた
「会議で聞いた話に関して聞く為に第1の新人を少しの間、第7で預かりたい。」
と。
どういうこと?だなんて思う暇なく、急に感じる浮上感。
そう、紅丸大隊長に担がれていた
「じゃあ、少しの間こいつ借りていくぞ」
それだけ言い、スタスタと歩き始める紅丸
『ちょ、ちょっと待って下さい!話が見えません!』
「あぁ?さっき説明しただろうが、いいから黙ってついてこい」
ピシャリと言いくるめられたけど納得いくわけがない
突然のことだからかカリムもこちらをぽかんとした顔で見ている。バーンズ大隊長に関しては「気をつけて行ってこい」と言うような表情でこちらを見つめている
な、な、なんで……こんなことに!!!!
そう思ったって大隊長に刃向かえるわけない、
車に乗せられ、隣に腰かける彼。
私はされるがままだ。
ちらりと彼を盗み見した
この人確か……私と同じ、、、
「お前、俺と同じ第二世代、第三世代能力者だったな」
『え、ぁ、はい!』
突然のことに反応が遅れた。
見定めるように上から下見つめじっとこちらを見つめてきた
「着いたら1度手合わせしろ。俺は疲れたから寝る。」
それだけ言えば本当に寝始めた紅丸
な、なんて自由な人だ。
断ることなんてできないけど少しくらいこっちの意見を聞いてくれたって……
そう思い、睨んだって伝わるわけない。
「悪いな。うちの紅が失礼なことをしてしまったみたいだ」
そう言い、声をかけてくれたのは運転をしていた男
相模屋 紺炉だ。
『あ、申し遅れました、第1特殊消防隊所属、凛 卯月です!』
運転中の相手にだがビシッと敬礼をし、伝えれば「そんな堅苦しくしなくていい」と微笑んでくれた
彼曰く、紅丸大隊長は面倒事は嫌い。感情を表すのが下手なんだと教えてくれた
そう言われれば納得できた
ちらりと彼を見れば静かに目を閉じていた