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「そんで刀也はいつデートするんだよ」
「いつも何もそんな関係じゃないだろ!どこをどう切り取ったらそうなるんだ…」

テレビを占領して○つ森をしている私を横目に我が双子の兄、刀也はスマホを弄っている。
時折指図するかのようにヤジを入れてくるのだって流石に慣れた。

「隠し事をしようってのか…」
「僕は元々清廉潔白だ、隠し事も何も無いぞ」
「ふーん」

特に意味のない雑談だ。
私にとって刀也の好きな人は気になるけど深堀するほどのことではない。
多分刀也も刀也で私が深く追求しないことを分かってるんだろう。
お互いに慣れた距離感なのだ。生憎だがこれが。

「刀也、○トリスしようぜ」
「負けたらアイス奢りな」
「乗った!」

みんなからはよく“似てない”って言われるけどこいつに一番似てるのは私だって思う。
細かい癖も仕草も全部鏡合わせで再現できるのは後にも先にもこいつとだけだし。
…不服だけど。

「はい、アイス買ってこい」

それでも地頭の良さは幾分か刀也の方が上だから戦略性のあるゲームは私が大抵負ける。

「…最悪な気分だよ」

こんな日に限って太陽が燦々と輝いているから余計にムカつく。
負けた私が凄く惨めじゃないか。

文句の口数は減ることなく、アイスを買うまで続いた。
刀也の好きそうなアイスを手に取る。
驚いた顔をしたあいつの顔が今にも浮かんできそうだ。

行きの足取りはとても重かったはずなのに帰りは体感とても早く帰れた気がした。

2020/09/09