そう、問題はここにある。
双子の兄とその幼馴染が両想いであるのは、まぁ、大体理解出来るだろう。
俺と桜華はお互い恋愛相談と言うほどの大したものはしてないけれど、お互いの立場、気持ちは共有している。
そして、兄のほうが明らかに俺に牽制してくることも桜華が好きだからと理解している。
最初に述べたように明らかにあの二人が両想いであるということも。
じゃあ、俺は何処にいるんだろうか
確かに、他者の感情に確証を持って決めつけることは難しいことだし、俺は別に自分に自信がある訳では無い。でも、両想いのあのふたりをどうしても羨ましいと何処かで思ってしまう。踏み込めない、そのもどかしさは本人達も感じているだろうし、本人達の意思であるのだろうけど。
俺と、立花はどうなのだろうか。
立花は恋なんてものにすら興味のないような少女なのだきっと。だから、俺のこの恋は宙ぶらりんの片想いのまま。この隣の席のいい友人という立場から恋人になりたいと願うのは罪なのだろうか。いっそのこと、別の人を好きになればまだ救われたのだろうか。
でも、立花だから好きになったんだろう。
今更後悔しても遅い。いっそのこと、彼女にこの気持ちを吐露してしまえば意識してもらえるのだろうか。そんな、情けないことを考えてしまうほど、俺は彼女に焦がれている。ああ、はやく救ってくれよ。
振り向いておくれよ俺の隣人さん。
そんなことを思いながら鈍い彼女に恋をしてしまう俺は愚かなことだろうと嗤った。
今日も隣の席の良い奴という立場で、
無邪気な彼女を眺めているのだった。
2020/10/01