ゲームと記念

「ほのか〜一緒にゲーセン行こ〜!!」
「ちーっす」
そんな立花の言葉と共に陽気な挨拶で現れるイブラヒムくん。
「イブラヒムくん、ちーっす〜
立花はUFOキャッチャーでもしに行くの?」
「それは悩んでるけど、みんなと遊びに行きたいと思って!」
笑顔で私にそういう立花。
「たまにはいいかもね、私もアーケードゲームやりたいかも」
「じゃ、行こ!」
「刀也くんに連絡入れとくんだよ?」
「うんうん、大丈夫だって〜!」
能天気な返事をしながら手を引かれて昇降口に向かうと、呆れた顔で刀也くんが居て最初から4人で行く予定だったなと気がついた。
「おまえ、ほんとに突然過ぎんだよ…」
呆れる刀也くんに、
「満更でも無いくせに〜」と茶化す立花
そんな双子を眺める私達。
「ほら、行こ?どうせ立花、やりたいことあるんでしょ?」
「ん〜?そうだね!早く行こ!」
「ったく…」
「黛〜転ぶなよー!」
思い思いの言葉と先行く立花を見て歩く私達
「ん〜ゲーセン久しぶりに行くなぁ…」
「桜華ってゲーセン行ったりすんだね、めっちゃ意外なんだけど…」
「そう?私結構ゲームするよ?」
「こいつ結構ゲーム上手いですよ」
「マジか、今度なんか一緒に遊ぼうぜ」
「いいね、みんなでゲームするの楽しいから嬉しい。あ、テトリスとぷよぷよは無しで」
「お前ほんとパズルゲーム苦手だよな…」
「一回ミスするとすぐに全部崩れちゃうから…苦手なんだよね…」
「まぁ、4人だったらマリオとかスマブラとか色々あるし好きなの選べばいんでない?」
「そうだな、立花でも遊べそうなのやろう」
「ちょっと刀也ー!聞こえてるんだからねー!」
そんなにぎやかな会話をして、ゲームセンターに着く。やっぱり、立花のお目当ては猫のぬいぐるみのUFOキャッチャーで、刀也くんに取ってとせがんでいる。
「私、ちょっと向こうのゲームしてくるね」
そう言って音ゲーのほうへ足を運ぶ。
父さんから教わったこの音ゲーをたまにやっては父さんに取れたスコアを教えて褒めてもらうのが好きだった。
最初はボタンの位置取りすら、戸惑ってたのに今では手元を見ないでもボタンがどれでどこにあるか分かるようになったのは、父さんのせいだ。あと、楽しいから…
ワンクレジットで3曲、適当に好きな曲を選ぶ。ノーツが判定のラインに来たら押すなんて言う単調なようで難しいこのゲーム。
つい、集中してしまう。
3曲目が終わって後ろをむくと、
「桜華は集中すると相変わらずだねぇ」
と呆れる立花と
「また、精度あげました?」
と聞いてくる刀也くん
「は?やば…桜華ガチじゃん…」
と驚いているイブラヒムくんがいた。
「みんな、見てなくていいよ…恥ずかし…」
頬に熱が集まる気がした。
「まぁ、楽しそうな桜華が見れたことですし、最後に行きますか!」
「どこに?」
「え、プリクラでしょ」
「マジで?黛マジで言ってる?」
「ヒム、私が嘘なんて言う?」
「いや、結構言うけど」
「まぁまぁ…」
「立花がプリクラ撮ろうなんて言うの珍しいね?最初から、このつもりだったね?」
「やっぱ、バレた?」
「お前と桜華で撮ればいいだろ…」
「みんなで取りたいの」
珍しく真面目な立花
「まぁ、刀也くん、イブラヒムくん、みんなでゲーセン来れたのも立花のおかげだし、プリクラくらい撮らない?私もみんなとの思い出写真で欲しい、かな」
そう私がいえば、
「まぁ、別に桜華がそう言うなら」
イブラヒムくんは仕方ないなと言いたげに立花を見て降参していた。
白いレフ板に、グリーンバック。
背の高い男子二人は後ろに並んで、
私と立花は彼らの前に立った。
後ろの男子たちはやれやれと言った表情で楽しそうな立花を見ていた。
淡々と写真を撮って、立花に落書きを任せて立花を待つ。
「桜華は落書きしなくていいん?」
「んー?私あんまりセンスとかないからね、それに、立花が思うように好きにしたらいいと思うしね。」と本当のことを述べると、
「桜華はもう少し自分を優先したらいいんじゃないですか」なんて刀也くんが言う。
「え〜?そんなつもりはないよ。」
少し、気まずい空気が流れたけど、
落書きを終えた立花がみんなにプリを配る。
途中で入れ替わりで撮ったツーショットを見ればペアによって特色があって面白かった。
「たまには、みんなでプリ撮るのもいいかもね、私なんだか嬉しい。立花、誘ってくれてありがとう」
そう言うと、私以外の3人はなんだか嬉しそうに優しそうな目をしていた。
「どういたしまして!」
立花のは向日葵のような笑顔でそういった。