重ならない気持ち

王様ゲームなんて言う合コンでやるような不純そうな遊びを何故かたまたまいたメンバーでやることになった。
そこには黛双子とその幼馴染の社さんもいてなかなか珍しいメンツだなと思った。
提案したルスタリオは楽しそうにくじを見せつけてみんなにルールを説明している。
ワクワクと乗り気そうな立花ちゃんが、俺には犬のように見えた。
最初のうちは当たり障りのない命令で、
楽しんでいたけれど、終盤が近づくにつれて命令が変わった。ルスタリオが何番が何番に告白!みたいなことを言った。番号はもう覚えてないけど、確かエクスとアルスさんだった。そこのふたりはなんともないように好きだよの言葉とありがとうの言葉で終わった。
その後だった。今度はエクスが王様になって、3番が6番に告白!なんて言ったのだ。
生憎、俺は3番を引いた。その時に思わず、エッ!?なんて驚いた大きな声が出たのは不可抗力だ。そして、どうやら6番は立花ちゃんだったのだ。
運が悪いのがいいのか、想い人への告白がこんな形になってしまった。冗談だとしても、ちゃんと気持ちを伝えたかった。
もだもだしてる俺に立花ちゃんは、
「明那、一思いによろしく」なんて追い打ちをかける。この時俺は、どんな顔をしていたのだろうか。一呼吸をおいて、
「俺、立花ちゃんのこと好きだよ」と多分、泣きそうな、笑顔で言った気がする。
「ありがとう、明那私も好きだよ」と
とても綺麗な笑顔で言われた。
ああ、俺の気持ちと彼女の気持ちは同じでは無いのだと痛感して、さらに悲しくなった。
俺はその言葉に、ありがとうと返すしか出来なかった。