歴史修正主義者は今日も駆ける
どこかの守り刀も言っていた。
――歴史を変えては何故いけないの。

本来あるはずだったものが失われるから?
おかしなことを言う。修正した歴史上には最初から存在しないのだから、失われたものなど何もないというのに。

審神者達と私達の戦いは、決して正義と悪の戦いなどではない。唯のエゴとエゴのぶつかり合いだろう。
だというのに、一般的に私達歴史修正主義者は悪とされている。

勝てば官軍、……勝った方が正義だという。
所謂「正史」の中で、私達は敗れたのだろう。

それでも私達は、それだからこそ私達は、抗うことをやめられない。
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