present





「ぅ……ん……かっちゃ……」

懐かしい呼び名に、反射的に振り返る。

薄目を開けて俺を見てんのは、寝顔のままの花だ。


薬、一錠しか持ってなかったから……やっぱ効きが甘ぇな。


「……もう少し寝てろ。」

「ん……かっちゃん、今日も喧嘩したの?」


スッと伸ばされた小さな手に顔を近づけりゃ、俺の頬をそっと撫でてくる。

そういや訓練で、ちょっと切ったままだったな。


「痛いの痛いの、飛んでけ〜」


ヘラッと笑う顔があどけなくて、思わずため息が零れた。


「幼稚園児かよ。」

「へへ……喧嘩はダメ。かっちゃんはスーパーヒーローになるんだから!」

「へいへい……わーったから、寝ろ。」


軽くため息をつきながら、小さな手をそっと掴んで布団の中へ押し戻す。

けど、花は眉を下げて、寂しそうな顔を浮かべてた。


仕方ねぇなと思いつつ、ギッとベッドを軋ませ、俺はそっとその額に唇を落とす。

けれど、まだ不安げな表情は消えず、布団の中にしまったはずの両手が、気付けば俺の首に回されていた。


「かっちゃん……えっち、しよ。」

「っ……おま……んっ……」


コイツのこの症状は、本当に子供に戻ってるだけなのか……

それとも実は確信犯なんじゃねぇかって、つい疑っちまう。


「はっ……あっ……んむっ……」

俺の唇に必死で食らいついてくる花。

蕩けきった表情で俺を見上げるその顔は、正直言って反則レベルでエロい。


好きな女にこんなふうに求められて、堪えられる男なんざいるわけねぇだろ……。

沸き上がる熱が、もう抑えられねぇ。


俺は花の上に跨り、掛けてやった布団を乱暴に剥ぎ取った。

露わになった胸元を下着越しに掴むと、その柔らかさに指が沈み、堪らず少し強く揉みしだいた。

細い身体がピクリと震え、小さく色っぽい吐息が漏れる。


「……はっ、可愛すぎんだよ……」


自分でも呟きが止められない。

抱くべきか迷ったのはほんの一瞬。

仕掛けてきたのは花自身だ。

だったら、俺が応えてやらねぇ理由はない。


「……舌、出せ」

「ん?……こう?」


真っ赤な舌を突き出した花は、頬を赤らめて上目遣いで俺を見ている。

俺は舌の先を唇で挟み込み、そのまま吸い上げた。

ちゅるっ、じゅるっ……

粘ついた水音と彼女の甘い声が重なり、理性を簡単に溶かしていく。


「んぁっ……んっ……かっちゃ……やぁっ……!」


服の上から指先で尖った頂を摘むと、彼女の体が弓なりに反り返った。

熱を帯びた声が耳に直接流れ込み、心臓が一気に跳ね上がる。


「……直接が……いい……」


小さな手が自分でブラを下に押し下げると、ぷるん、と柔らかな果実が弾むように露わになった。

下着に押し上げられた胸が、ぐっと寄せられて普段より大きく見える。

そして何よりも、薄暗い部屋の中でも白い肌と可愛らしいピンクの先端がはっきりと俺を誘っていた。

肩紐がずり落ち、片方が半分脱げかけたその姿は、普段の何倍もいやらしくて……視線を奪われた俺は無意識に唾を飲み込んだ。


「……はは、最高だな……」


低く笑いながら、俺はその小さな蕾を唇で包み込む。

ちゅ、じゅるっ……

舌先でゆっくり転がすと、花は押し殺した声を上げ、両手で俺の頭をギュッと抱き寄せた。


「やっ……かっちゃん……あぁっ……!」


胸をしゃぶる度、びくびくと体を震わせる。

その反応が可愛すぎて、俺の理性は完全に壊れていった。



犯してぇ。今すぐ、めちゃくちゃに。


そんな俺の気持ちを見透かしたみたいに、花は小さく笑って、吐息まじりに一言。


「……へへっ……もっと、して?」

「……ッ……ッッ……!」

怒りにも似た熱を吐き出すように舌打ちして、俺は再度その柔らかい胸へしゃぶりついた。


「んあっ……っはぁっ……やぁっ……!かっちゃん……っ!」


乳首を口に含み、舌で激しく転がせば、先ほどよりも体が大きく反応を見せた。

もう片方は指で摘み上げ、強めに弾くようにコリコリと弄ぶ。


「んぁっ、あっ、やぁっ……あっ……っあっ、かっちゃ、イク……っ、イッちゃ、あああぁぁぁっっ!!」

「……っ!」


背中が弓なりに反り、細い足がピンと伸びて硬直する。

小刻みに痙攣しながら達した花の体を腕の中で感じて、思わず息を呑む。


「……マジかよ……」


胸だけでイった……?

信じられねぇ、でも……コイツ、さっきも――。


「ひぅっ……はぁ、はぁっ……んっ……」


荒い息を吐きながら、涙目で俺を見上げている花。

胸先はまだ硬く立って、唾液で濡れた肌が艶っぽく光っている。


その顔も、その姿も、全部……俺を狂わせるには十分すぎた。


「……お前、感度マジでバグってんのか?」


低く押し殺した声で囁けば、花は熱に潤んだ瞳で俺を見上げながら、か細い声を震わせる。


「はぁっ……んん……わかんない……はぁ……はぁ……」


頬が赤く染まったまま、甘く途切れる息。

その姿に余計な嫉妬がこみ上げてきて、耳元でさらに言葉を落とした。


「……さっき、轟に抱きしめられながら、俺のキスでイッたよなぁ?あいつの腕ん中、そんなに気持ちよかったのか?」


わざと棘を刺すように囁いたのに、花は驚くどころか、ニンマリと小悪魔みたいな笑顔を浮かべた。


「……とどろき君は、すごく優しいよ……でもね、かっちゃんは、ハグも、キスも、エッチも…ぜぇんぶ優しい…ぜぇんぶ気持ちいいの。だから…」






――だぁいすき。





……一瞬、呼吸が止まった。


胸の奥を鷲掴みにされるみたいな衝撃で、心臓が跳ねる。

同時に花に倒れ込む様に、その肩に顔を埋めた。



「…………はぁー。」


ため息とも違う、腹の底から漏れ出た空気。


俺は顔を上げ、花をジトっと睨む。

視界に映る彼女の笑顔は、いつもの無防備なそれよりも何倍も残酷で、何倍も愛おしい。

この胸のざわつきは、嫉妬なんかじゃ説明がつかねぇ――


「……かっちゃん、お顔真っ赤……お熱、ある?」

「……見てんじゃねぇ。大丈夫だっ。」

「でも……」

「うるせぇ、いいからこっちに集中しろや!」


低く唸るように言い捨て、着ていた服をバサバサと乱暴に脱ぎ捨てる。

花の下着も容赦なく剥ぎとって、戸惑った顔を見た瞬間にはもう我慢が効かねぇ。

覆い被さるように再度押し倒し、噛みつくみたいなキスを何度も落とす。


完全にスイッチが入った。


理性なんざ、もうどっかに吹っ飛んでる。


「っ……ぁ、かっちゃ……んんっ……!」


熱を孕んだ甘い声が耳の奥に響くたび、胸の奥の独占欲が加速する。

今、心の底から思うのは――




“こいつは俺のだ。他の誰にも、渡さねぇ”





熱のこもった視線を向けると、花はとろりと潤んだ目で俺を見上げてきた。

ベッドに投げ出された身体は力が抜け、肩で小さく呼吸を繰り返している。



「ひゃぅっ!?」


既にドロドロに解れているソコへ手を伸ばせば、少しキツイが指は3本一気に入った。

それをゆっくり出し入れすれば、中から愛液がどんどん溢れてきやがる。


気持ちいんだろうなぁ、俺にしがみついて腰を揺らす花は素直で可愛いとニヤケそうになっちまう。


いや、さっきからニヤケが止まらねぇのが正解か。



「あぁっ…だ、め、やだっ……また、それすぐイッくのっ…あっ…」

「はっ……イケよ」

「あっあっ…やら、やだっ……イくっ……イクイク!あぁぁぁ!」

指の刺激をそのままに、ぷっくりと主張していた敏感な突起を親指の腹で優しく撫でれば、花は呆気なくイッた。

先ほどよりも体を大きく反らしてビクビク震えている。


「はぁ…っ、かっちゃん……」


力なく横たわった花が、涙をにじませた目で俺に手を伸ばす。

その仕草だけで、胸が締めつけられる。


「……花」


自分でも呆れるくらいパンパンにデカくなっている欲棒を花の秘部に押し付ける。

今すぐ突っ込んでアンアン鳴かせてやりてぇところだが、僅かに残っていた理性がブレーキをかけてくる。


何せゴムのストックを切らしていたことを思い出しちまったからだ。


俺の中で渦巻く熱と迷いが、息を荒くするだけで行き場を失っていた。

舌打ちをひとつ落とし、苛立ちがじわじわと滲む。


ベッドに沈む小さな体に目をやれば、甘く乱れた表情が、まるで俺の中の理性を試すみたいに見えた。



「……意地悪、やだぁ」


弱々しい声が耳に届く。

焦らしているつもりはないのに、彼女にはそう感じるのだろう。

指先をそっと下腹部に滑らせる。

いっそ花のココに、俺の子種を注ぎ込んで孕んじまえば、文字通り俺のモンになんだろうなぁ。






「……チッ。クソが!」

「ひゃっ!?」



花を抱き上げ、そのまま子どもを抱くように腕の中に収める。


「かっちゃん……?」

「……やめだ。寝ろ。」

「え、なんで……?えっちは?かっちゃんと、えっちしたいのに!」


困惑している目元をそっと手で覆えば、花はピタリと黙り込む。

赤ん坊を寝かしつけるようにゆっくりと体を揺らすと、数秒前まで「えっちしたい」と言っていた口からは、静かな寝息がこぼれた。



「……おい、スイッチ切れんの早すぎだろ。おめぇは、の◯太かよ。」


そっと手を退かせば、その瞳は静かに閉じられ、安らかな寝顔が現れる。

あまりにも子供らしい無防備な表情に、思わず吹き出しそうになったが――必死に堪えた。


汗で少しだけ乱れた前髪を指先でそっとかき上げると、その動きに反応するように、閉じていた瞳がゆっくりと開く。

淡い光を宿した瞳が俺を真っ直ぐ映し出し、自然と息が詰まった。


「勝己……。」

いつも通りの呼び方。

もしかしたら元に戻ったのかと、息を止めるように動きを止めた俺を、花はしばらく見つめた。


やがて、ふわりと笑みを浮かべて、形のいい唇を動かす。





「……だぁいすき。」



その一言に、心臓がバクンと跳ねる音がはっきりと耳に届いた気がした。











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