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antonym

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幽霊が出ると噂で廃墟化した街。
意外にも、綺麗な状態の建物はまだ残っていて、その一室にモネはいた。

何故ここにいるか。

今ではここが、“彼“の住処だからだ。

部屋は以前の住居人が置き去りにした物が沢山あった。けれどベッド以外は埃をかぶり、明かりは点かない。

「フェイ」

「なにね、急に」

「ごめん、フェイ。

ずっと考えてて」

女はカギをゆっくりと差し出した。

「……ふざけてるのか?なんのマネか」

「真剣だよ、フェイ」

「口に出さないでカギ出せば終わると思てるか?おまえ 卑怯ね。ワタシ 受け取るつもりないよ」

「ならここに置くね」

「おまえ……本気か?おまえも ワタシ 捨てるのか?」

「捨てるだなんて、モノじゃないんだから……じゃあね」

「帰すわけないね」

その身の毛もよだつ表情にゾッと女は凍りついた。
嫌な予感がすると、気付けば彼の愛用の傘を探そうとしていた。持ち手は……ついている。

「フェイ……落ち着いて聞…」

2人は対峙して静止しているようにも見えたが、片方は小刻みに震えていた。

「もしかして “刀のほうで“刺されたかたのか」

闇の中で、私が探していたモノを彼は見ていた。

その時、モネは自分を責める他なかった。

どうして目に見えるものばかりに意識して
気付かなかったんだろう?

凶器なんて、どこでも隠してしまえたんだ。



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