『好きなのにね』

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「バカみたいよね、アナタ達」

 胸に深く刺さるメイヴの一言。ランサーと喧嘩をしてから約一時間、流石に反省をした私は「おっしゃる通りでございます」と両手で顔を覆い隠した。

 彼を前にすると、言葉がでない。好きの一言すら、声に出せやしないのだ。

 喧嘩の原因なんて、きっとそれだけなんだけど。