▼あとがき
今回、サイト再録につきまして「あなたを生かす、呪いになれたら」をお読みいただきありがとうございます。
思い立ってからまずサイトの作成にはじまり、古の時代出身ながら慣れない作業に勤しみ、ようやくここまで辿り着けたことを心から嬉しく思います。誤字脱字や変換設定に抜かりがありましたら、何かしらのツールで教えていただければありがたいです。
作業にあたり、お読みくださった方々、またスタンプ・メッセージで目に見える反応として応援してくださった方々、重ね重ねにはなりますが本当にありがとうございます。
拙作は、虎杖悠仁という少年に「生きたい」と言ってほしくて書いたのがきっかけでした。
彼が一言、たった一言だけ「生きたい」と口にすれば、彼のひととなりを知る周囲の人間は生かそうと行動してくれることでしょう。
伏黒や釘崎はきっと奔走してくれるはずです。五条も教え子のために持てるものをフル活用して上層部に働きかけてくれるでしょう。少なくとも――虎杖悠仁が望めば、の話ですが。
身の内に厄災とも呼べる呪いを宿した虎杖悠仁が生存するためには、必ず多くの犠牲が付き纏ってしまうことになる。動いてくれるひとがいることを、孤独ではない彼は知っている。単純ではありますが聡い少年のことですから、性根が善人であるが故に脅されてもきっと言えないですよね。
だからこそ「生きたい」と言ってほしかった。
弱音を吐いて、大人の庇護下にある子どもらしく——と表現すると語弊が生まれそうですが——人間らしく泣いてほしかった。
あとは、虎杖悠仁にとって絶対的な味方が存在してほしかったですね。ただしそれはやることなすこと全部を肯定してくれるというわけではなくて、悪いことをしたら叱ってくれるような、正しい愛し方——と表現するとこれまた語弊が生まれそうですが——をしてくれる存在がいてほしかったです。
ただし盲目的で支配的で依存的なのとは違う形の愛。
弱らせたいわけではなく、ただ虎杖悠仁がどれほど善人であったとしても彼は子どもで、そして人間であること。そんな人間らしい面を抱えていると思います。だからこそ何かに、誰かに縋りつきたくなるときもあるんじゃないでしょうか。
うまく言葉にできませんが、彼はけして聖人ではないよということでまとめさせてください。
逆に「虎杖悠仁に幸せになってほしくて足掻くためには? じゃあ理由は?」と考えて生まれたのが家族主です。
原作を知っているか、もしくは未来予知か。貧相な発想ではその二択しか出てきませんでした。思考による未来想定は頭が良くないと書けないと思います。
▼今後と余談と
番外編・小話・ifなどを投稿する予定です。
各話の余談は
memoで読めます。もし気になる方がいましたら覗いてみてください。
▼謝辞
pixivでのシリーズでの執筆、からの同人誌。そして今回のサイト再録。
紙媒体での頒布が2021/03/20でしたので原作との矛盾点だったり、他作品からの概念の引用でしたりと読み辛い部分が多々あったことでしょう。
それでも、——楽しんでいただけたのなら、なんて幸せなことだろう。そんなふうに思います。
重ね重ねにはなりますが、このような辺境にある拙作を訪れていただいて本当にありがとうございました。
▼イメージソング
執筆中に聴いていたもの。読者の方に「教えてください」ってお尋ねしたもの。
・aimer:「ポラリス」、「stand by you」
・ヨルシカ:「言って」
・宇多田ヒカル:「あなた」(本編)
・Aimer「Even Heaven」(if)
・安藤裕子:「忘れものの森」(虎杖姉弟)
・supercell:「My Dearest」(虎杖姉弟)
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