一緒に帰ろう(「
こっちに来いよ」続き)
一緒に帰ろう
最近ついてないと思った。
先日に続いて今日も私は先生に頼まれ事をされた。しかも今日のは時間がかかり、結局片付いたのは辺りが暗くなった頃だった。
「やだなぁ」
暗い学校を歩くのは慣れていない。まして暗い通学路なんかなおさらだ。
はやく帰ろう、思っていたのに、途中で横切った体育館に意識を持っていかれてしまう。
中から聞こえた元気な声、木兎くんのそれだ。
少しだけ。
私はそっと体育館に歩き、恐る恐る中を覗く。
元気一杯に駆け回る木兎くんが、いた。
「すごい」
釘付けになる。
休むことなく動き回る木兎くんに、私は時間を忘れて見いっていた。
どのくらい見ていたのかはわからない。
辺りはますます暗くなっていた。
「おっす、霜月」
「あ、木兎くん」
体育館の入り口に立ち尽くす私を、木兎くんはなんなく見つけ出し、当たり前のように声をかけてくる。
「ずっと見てたな」
「えっ」
どうやら私がずっと体育館の中を覗いていたことに気づいていたようだ。恥ずかしい。
「外暗いし、送るよ」
「え、え?」
私の返事なんか聞いてない。木兎くんはそう言うと、「待ってろよ」と私の頭を撫でて部室らしき建物に消えていく。
しばらくして制服に着替えた木兎くんが部室らしき建物から出てきた。
「よし、帰るぞ」
「う、うん」
そうして二人、暗い夜道を歩き出す。
道中木兎くんはバレーのことばかり話していたけれど、私はそれどころじゃなかった。
男の人と二人きりだなんてシチュエーションに動揺した私に、彼の話を聞けだなんて、どだい無理な話なのだ。
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穂香さまリクエストです。
木兎くんで「
こっちに来いよ」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!
170413