仲なおる

(「懲らしめる」続き)


仲なおる



木葉と別れてからしばらくたつ。木葉と同じバレー部の赤葦から聞いた話、木葉は調子を崩しているのだとか。それから、反省しているとも。
だけどそんなことで私の意思が揺らぐわけもなく、私は今も木葉との関わりを避けていた。

「あれ、ミオちゃんじゃん」

「黒尾?」

そんな帰り道、黒尾に出くわした。彼は梟谷学園バレー部と交流のある音駒のバレー部の主将だ。それから。

「木葉と別れたんだって?」

「な、何で知ってるの」

「だからやめとけっていったじゃん」

にやにやと言う様子は、"それ見たことか、俺の方がいい物件だ"、と言いたげだった。
だけど今さら過去は変えられないし、むしろ私は過去を変えたいとは思わない。あれ、なんだろう。

「ミオちゃん?」

「黒尾には関係ないでしょう。私と木葉の問題だし」

客観的に見たら、もしかすると私はまだ木葉のことを引きずっているのかも知れないと思った。皮肉にも黒尾のお陰で気づかされた私は、元来た道を引き返して体育館を目指した。



久々にバレー部の見学に体育館に足を踏み入れた。とたん、バレー部の面々が私を見て木葉に何やら合図を送っていた。

「霜月、木葉がものすごく反省してるって」

小見が言い、

「そうだ。大好きだって言ってたぞ」

木兎が言い

「少し考え直してよ」

猿杙が言い、最後に赤葦が言う。

「俺は木兎さんで手一杯なので」

つまり私に木葉の面倒を見ろということらしい。
私は木葉を盗み見る。しゅんとしょげた様子や練習に身が入らない様子、反省している様子は一目でわかる。
私はひとつ息を吐き、木葉のそばまで歩いた。

「木葉」

「ミオ!」

「……今回だけは許す。けど、次は無――」

言葉途中に抱き締められていた。
木葉は、ありがとう、ありがとうと何度も口にし、ごめんとも謝ってきた。
まあ、今回充分反省したようだし、今度は大丈夫かな、なんて思っている私はやっぱり甘いのかもしれない。



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ゆふさまリクエストです。
木葉くんで「懲らしめる」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170620