女んの子なんだから

(「見違える」続き)



女の子なんだから



今日は部活に霜月が見学に来ていた。体育館には俺と霜月とそれから数人の男子と女子がいる。

体育館のステージの上で男子が女子に絡むのを横目に、俺と霜月は話をしていた。

「霜月って王子さま扱いされて疲れないの?」

「うーん、でも悪い気はしないし」

と、霜月は途中でなにかに気づく。さっきまでステージの上にいた女の子たちはステージの下に降りてきていたが、男子は相変わらずステージの上でふざけている。そんな時、ステージの脇に飾ってあった花瓶が男子によって傾いた。このままいくと、ステージの下にいる女子に花瓶が倒れる。

「危ない!」

そんな危険をいち早く察した霜月は、女の子たちを庇うように一歩前に出た。幸い花瓶が体に当たることはなかったが、花瓶の中の水が霜月を濡らした。

「冷た……」

「あ、わ。悪い」

男子たちが謝り、

「あ、りがとう」

女子たちはお礼を言う。だがばつが悪かったのか男子も女子も足早に体育館から去っていった。まったく、霜月のお節介にはため息が出る。
俺はタオルを霜月の背中に被せた。

「赤葦さん?」

「女の子なんだから、少しは自分を大事にしなよ」

見た目がどんなに男っぽくても、性格がどんなに男っぽくても。やっぱり俺にとって彼女はただのか弱い女の子なのだから。



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穂香さまリクエストです。
赤葦くんで「見違える」続きです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



170723