関係

(「壊す」続き)


関係



「あっ、国見ちゃん、ミオちゃん来てるよ?」

にやにやと俺に言った及川さんに、俺は体育館の入り口に顔を向けた。
ミオは俺と目が合うと、嬉しそうに手を振り体育館内へと足を踏み入れた。

「英!」

そして目の前まで来てふわりとした笑顔を向けるものだから、俺もまた小さく笑って答えた。

「おはよ。ミオ……」

そんな俺とミオの変化に及川さんはめざとく気づく。

「え、国見ちゃん、"英"って……あれ? もしかして、付き合い始めた?」

「べつに……」

ごく普通に、淡々と答えたのに、及川さんは、ははーん、なんてわざとらしく頷いて俺を覗き込む。

「付き合い始めたんだ? ね、どっちが告白したの? ねえねえ、教えてよ、ミオちゃん」

にやにやと及川さんはミオに聞く。ミオはあたふたして答えられないようだった。
及川さんはそんなミオをからかうように頭を撫でたり肩を抱いたりしている。
なんだよ。

だから気づいたら俺はミオを抱き寄せていた。

「えっ、英? んぅ!?」

そしてそのまま口付けた。及川さんはぽかん、と口を開けたまま固まっていた。

「こういう、関係なんで……」

俺らしくもない感情を込めたものいいに、及川さんは熱いねー、なんて笑うのだった。



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千明さまリクエストです。
国見くんで、「壊す」続き、呼び方が変わり及川さんにからかわれて部活中に公開キスです。
期待に添えたかわかりませんが、精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!



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