戸惑い

(「君の詩」」続き)


戸惑い




私は武田先生と付き合っている。
いまだに彼のことを武田先生と呼んでしまう私に、武田先生も戸惑っているように見えた。

そんな私は最近、大学の同級生にアピールされている。

「霜月って彼氏いるの?」

「え? まあ、いることはいるんだけれど」

はっきり答えられない自分がいた。
私は武田先生が好きだけど、でも私は先生よりも一回りも年下で、先生に釣り合わないのではないかと思い始めていた。




霜月さんと付き合い始めた僕だけど、正直悩んでいる。
霜月さんは僕よりも年下で、将来がある身だ。
僕なんかと付き合わせてしまっていいのだろうか。

「武田先生、また悩みですか?」

「え、ええ。その、」

僕に話しかけてきたのは今年赴任してきた新しい先生だ。
彼女は僕に好意を抱いてくれているようで、だから僕は迷い始めていた。
僕と霜月さんは釣り合わないのではないか。
この、新しく赴任してきた先生の方が、僕にはお似合いなんじゃないだろうか。



ある日の休み、霜月さんに出くわした。
大学の友人なのか、男子と一緒に楽しそうにしている。
気づいたら霜月さんの手を握り、歩き出していた。

「先生?」

「すみません、僕、嫉妬しました」

僕の言葉に、霜月さんは瞳を揺らし、笑った。

「私も武田先生が好きです。誰にも渡したくないくらいに」

ああ、僕も同じ気持ちだ。
二人の距離が縮まって、唇が重なる。
付き合い始めて初めてのキスは、切なくて甘いものだった。



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優希さまリクエストです。
武田先生で「君の詩」」続きです。
期待に添えたかわかりませんが精一杯書かせていただきました。
リクエストありがとうございました!


160921