DIO様と幼女〜甘い、甘いよ我が主編〜
◇『
DIO様と幼女シリーズ』設定。特に細かい時間軸とかは考えておりませんが、とりあえず07.
彼女をとりまく環境(後編)以降です。
ただの平和なDIO様組。
最近、この館内でとある変化が起きている。
それはDIO様がなまえさんを此処に住まわせるようになったことが始まりであり、原因だ。
「あらなまえちゃん、こんにちは」
「まらいあお姉さん、こんにちはっ」
「や、やぁなまえちゃん…」
「こんにちは、あれっしーのおじさん!」
どういう経路で伝わっているのか良く判らないが、定期的に此処へ足を運ぶ9栄神たちは皆、なまえさんがDIO様にとってひどく大切な存在であることを心得ている。
よって、例えばDIO様が近くに居らず、彼女がこの館内を一人で歩いていたとしても、危害を加えるような者はいない。
「これお土産よ。是非、DIO様とご一緒に」
「わぁっ、ありがとうございます!」
そして、DIO様の機嫌を取るためにはまずなまえさんから。そんな下心が全てではないとは思うが、以前は専ら財宝や酒だった献上物が…。
「でぃお、まらいあお姉さんからおみやげもらいました」
「そうか。なまえ、開けてみろ」
「はいっ」
DIO様のお許しを得て、小さな手で一生懸命に破かないよう包装紙を剥がしていくなまえさん。
その一生懸命さに、何故かハラハラとした心地でその動作を見守ってしまうのは、その場にいる者共通らしい。
無事包装紙を綺麗に剥がして箱の蓋を持ち上げれば、箱の中には色とりどりの小さなお菓子が行儀よく並んでいる。
「わぁ…まかろん!」
「“まかろん”というのか、これは」
「ええ、巷で人気なんですよ。なまえちゃん、気に入って頂けたかしら?」
「はい、とってもうれしいです!」
にっこりと満面の笑みで礼を言うなまえさんに、マライアは小さな頭を撫でて微笑んだ。
DIO様もまた、嬉しそうに笑うなまえさんに「良かったな」と口元を緩め、そしてなまえさんが喜んだものに興味があるようで、マカロンをしげしげと眺めている。
「でぃおは食べたことないですか?まかろん」
「ああ、ジョナサン…いや、俺の知り合いに甘党な奴がいたが、そいつはチョコレートばかり食っていた。これは初めて見るな」
「おいしいんですよ。…でぃお、あーん、してください」
「…っ!?」
なまえさんの行動に息を呑んだのは誰だったのか。
いや、そんなもの、なまえさんを除いて全員に決まっている。
なまえさんはマカロンを一つ手に取り、DIO様へとその短い腕を差し伸ばした。
ピンク色のマカロンを選択するあたりが非常に幼女らしい。が、その視線の先に居るのは我らがDIO様であるわけで。
「(DIO様とマカロン…恐ろしいほど合いませんね…)」
そんなほのぼのとした感想を抱いているのは、なまえさんが正式に此処へ来る前からDIO様と彼女のやり取りを見ている私だけだろう。
現に、アレッシーなどは「あのガキ死ぬ気か…?!」と呟いている。
室内に異様な静けさと緊張感が走ったのは、時間にすればほんの1、2秒だろう。
「わっ、」
DIO様は両手を伸ばし、マカロンを持ったままのなまえさんを抱き上げた。
そしてそのまま小さな身体を向き合うように膝の上へ乗せ、彼女の手から直接ピンク色のそれを口に入れたのだった。
「…おいしいですか?」
「ああ、悪くない」
「ふふっ、よかったぁ!」
DIO様の言葉ににっこりと微笑むなまえさんの頭を撫でつつ、DIO様はテーブルに置かれたマカロンの箱を手にする。
そして今度はイエローのそれを指で摘まみ、なまえさんの口元へ。
「なまえ、さっきの礼だ。このDIOが食べさせてやろう」
「あーん、ですか?」
「ああ」
「あむ、…おいひいれす〜っ」
DIO様の膝に跨りぱたぱたと足を揺らすなまえさんは見ていてとても微笑ましい。
いつか、貴方たちもそう思える日が来るといいですね。
完全に思考回路がフリーズしているマライアとアレッシーを横目に、そんなことを考える。
互いにマカロンを食べさせ合っているDIO様となまえさんは、まるで親子のように見える。
しかし、DIO様がなまえさんを見るその眼差しは、僅かに憂いを帯びているように感じることがある。
DIO様が初めてなまえさんを連れて来たあの日。あの雨の中で。
二人の間に何があり、DIO様は彼女をどうしていくつもりなのか。
様々な真相や真意は分からないままだが、ひとまずこれだけは言える。
「DIO様、それ以上はなまえさんが夕食を食べられなくなってしまいますので控えて下さいね」
趣味の延長線として製作しているなまえさんの洋服を縫いながら、なまえさんをベタベタに甘やかすDIO様に告げた。
その変化を受け入れた瞬間、それは日常になる。
「おいマライア…俺達ぁなにを試されてんだ…?」
「ああ、DIO様素敵…っ!」
「なまえさん、新しい服がほぼ完成したので、確認のために少し着てみて頂けますか?」
「だーびーさんすごいです…!わぁ、かわいい…」
「ほう、なかなかいい仕事をするなダービー」
「ありがとうございます、DIO様」
「あれ…、俺だけなの?俺だけがおかしいのか…?!」
end
「DIO様と幼女の続き」で、お菓子を食べさせる話とのリクエスト。
食べさせるっていうか、食べさせあって頂きました。
素直に「あーん」とかしちゃうDIO様
少しでも楽しんで頂けましたら光栄です…!
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