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…………………
「ぅ…」
目が覚めると、そこは自分の部屋ではなかった。
高い天井に、広い和室。
身体が酷く重い。それに、ふわふわした感触がする。
…布団に寝かされているらしい。
自分がどうしてこんなところにいるのか、何故こうなったのかを思い出すのに時間がかかって。
霧が晴れないような思考で、ぼーっと天井を見上げる。
「起きた?」
「……あお、い…?」
すぐそばに蒼が座っていて、そっちを見るとやけに機嫌が良さそうに俺の髪を撫でる。
なんで彼がそんな表情をしているのか、どうしても頭がうまく働かなくて考えることができない。
「ごめん。ちょっとキツめの睡眠薬だったから、すぐに動かせないみたいだな」
「…すい、みん、やく…」
ぽつりとつぶやくと、徐々に記憶が蘇ってくる。
ごめん、なんて言いながら全然悪びれてないその顔に、背筋が寒くなった。
……なんで、睡眠薬なんて。
起き上がろうと手を動かした瞬間、ジャラ…と何か金属がこすれあう音が聞こえる。
なんだろうと思ってそっちを見て、目を疑った。
「…っ、な、何、これ」
手首につけられている枷と、そこに繋がっている鎖。
…嫌な、予感がする。
だるい上半身を起こして、震える手で布団をはぎ取ると足にも同じものがある。
血の気が引く、という表現がこれ以上ぴったりな状況はないと思った。
呆然とそれを見ていると手首の鎖を引っ張られた。
「え、や…っ」
体勢を崩して、蒼の方に倒れこむと優しく抱きしめられて、事態を理解できてない俺はパニックになりそうになる。
愛おしげな表情で鎖をなぞる指に、あまりの恐怖で顔を背けることさえできなくて、その動作を目で追った。
「似合ってるだろ?可愛いお姫様にはやっぱり綺麗な鎖だよな」
「…っ、な、何言って、」
伸びてきた手に、布の上から股間を弄られる。
逃げようにも鎖を引っ張られて逃げることができない。
「や、やめっ、離し…っ」
「…嫌がるふりしても意味ないよ。どうせ、後からもっとしてってねだるようになるんだから」
「っ、」
「まーくんの『いや』は『良い』ってことだって、前に抱いた時に身体が教えてくれた」
「違…っ」
薬のせいなのか、まだうまく動けない。
下着に入り込んだ手が直に性器に触れて、親指で亀頭を円を描くように擦られた。竿を揉みしだくように扱かれ、無理矢理勃起させようとする動きに震えて、思わず尻を引く。
痛い。濡れてもないソコを擦られても、不快感と痛みしか感じない。
ひ、と小さく悲鳴を上げると、蒼が俺の首筋に顔を埋めて。首筋に微かに触れる吐息と、にゅるりとした感触が肌を這う。
「ぁ…っ、んん…っ」
その湿った感触に舐められてると気づいて、カッと頬が熱くなった。
もう、こんなことは嫌だ、されたくないと反射的に離れようとすると。
鎖を引っ張られて、抱き寄せられる。
怖い。逃げたい。もう嫌だ。耐えられない。
「いやだ…っ、もう、俺…ッ」
「また、逃げんの?」
怖いくらい綺麗な顔に冷たい表情を浮かべて、そう呟く蒼にふるふると首を振った。
否定する唇が震える。
「逃げるとか、そうじゃなくて、」
「嘘」
こんなことされたら、誰だって逃げたくもなる。
再び布地の下に潜り込んできた手に、性器をぐちゃぐちゃに扱かれる。
さっきされたのよりも段違いに触り方が違う。竿の表面にある皮を振動するようにして擦られることで中心部が熱をもって、勝手に反応し始めた。
身体の奥から熱くなる感覚が込み上げてきてぶるぶると震えながら、透明の液体が尿道口から溢れ出す。
竿を握り固定されたままもう片方の手のひらで亀頭を包まれ、全部気持ちいいところを把握されているように、とろとろの亀頭を撫で回されたり、ゴリュゴリュこねくり回されて、泣きたくなるくらい尋常じゃない気持ち良さに唸る。
「や…っ、め゛…ッ、んん゛…っ、ぐ、っ、や、ゔぁ、ぁ、あ…ッ」
自分の意志とは無関係に、尿道口から零れる先走りも泡立つほど扱かれ、グチャグチャ音を立てて硬く反り上がっている陰茎。
なんで、とそうなるようにされてしまった自分の身体に涙が零れる。
「嘘つき」
「だ…っ、やだ…ッ、ぁ゛…っ」
亀頭をしつこくいじられ睾丸も揉まれると、ガクガク身震いし、抵抗しようとしていた身体に力が入らなくなって蒼の胸に倒れこんだ。
「…っひ…ッ、!や゛、…ッ、ぁぅ゛…っ!」
そうした直後、そのタイミングを狙ったように手の動きが速くなる。
俯き、目の前の服にしがみついたまま、ヌヂャヌヂャヌヂャヌヂャ厭らしい音を勝手に鳴らす股間に悶え、脳が焼き切れそうな気持ち良さに呻く。全身に電撃が走ったような快感に、なすすべもなくぼろぼろと泣いた。
股を閉じようとすれば、弱いところを指の腹で重点的に擦られる。
あまりの刺激に本能からか勝手に尻を振ってしまい、余計に快感が強くなりすぎて逃げるように腰が引けてしまう。
でも、それを許されるはずもなく腰に回された腕にがっちり身体を抱き寄せられていて、少しも逃れることができない。
…耳をふさぎたくなるような淫音と下半身を狂わせる激しい快感。
否応なしに込み上げてくる感覚に首を振る。
「やだ…っ、蒼…っ、ぁあ゛ぁ゛あ゛あ゛っ、や゛、!!…ぐ、っ、ぅぅ゛、…っ」
それでも、やめてくれと身体を離そうとすると、悲鳴を上げてもがき泣き喘ぐほど激しく亀頭を手の平でグチャグチャ…!って集中的に摩擦され続けて思わず射精してしまった。
びゅるっ、シャ――ッとびくびく震える性器から吐き出し、声を漏らす。受け止めた蒼の手から零れ落ちた白濁液なのか尿なのかわからない液体が、ぼたーっと畳に零れ落ちていく。
こんな状況でも快感に負けて射精してしまう自分にぽろぽろと涙を流すと、蒼にぺろりとそれを舐められた。
目が合うと、笑みが深まる。
「――もう逃がさない」
唇の端を持ち上げて、喉の奥で笑う蒼に、絶望しか見えなかった。
―――――――
屋敷の人数は20人。クラスは30人。
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