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「ぁ、あ…っ、あああ…ッ」


怯えた動物のような哀れな声。
ずっと自分の求めてたものが自分の体内に溢れるほど入ってきてるのに、何故かまったく喜んでいないらしい。



「嬉しいだろ?待ちに待った水だ。お前はこれが欲しかったんじゃなかったか。家畜」

「や…っ、怖い…ッ、壊れる…っ、はれつ、する…っ」

「ああ、本当、どんどん膨れてるなぁ?妊娠でもしてるみてぇ」


アナルプラグを抜いた後、ホースを肛門から突っ込んで蛇口をひねった。

媚薬とアナルプラグによってぐちゃぐちゃになった孔に、多少の抵抗はありながらもホースは入った。

ゲラゲラと笑いながら水の勢いを強めれば、その恐怖の滲んだ声はさらに強くなる。

ホースで孔に栓をしているせいで中に注入され続ける水は出てくることができない。

へー、良く入るもんだ。

一之瀬蒼もこういうことして遊んでみればよかったのに、アイツはこいつを何よりも大切にしてたから、それこそ自分の命よりも大事にしてたから無理か。

そんなに大切に想われていた相手が、今、こうして俺の玩具になっている優越感。


「…っ、つめ、たい…ッ、怖い…ッ怖い…です…ッ」

「あー?いや、まだ入るだろ、これ」


水が増えていくたびに、時間が経過するたびに、水のせいで膨らんでいく肚に、家畜は恐れからか青ざめた顔で、涙を流している。

死ぬかもしれない。

そんな感情が顔にモロ出ている。

俺が、手を押さえつけているわけでもない。

そんなに怖いなら自分でホースを抜けばいいのに、俺に捨てられることを今一番恐れている家畜にはそれが出来ない。


本当、可哀想で、…可愛いヤツ。


「…っ、ぁ…ッ」


さすがに息ができなくなってきたらしく、真っ青な顔でびくびくと震え出した瞬間、

ホースを引き抜く。



「ぁ…っ、や…ッ、い゛ぁああああ…ッ、でる…ッ、でる…っ!!」

「おーおーめっちゃ出てくる。お漏らししてるみたいだな」

「ひ…っ、ぃ…ッ、ぁひ…っ」


ホースを引く抜くと同時に、解放された水がビシャアッと音を立ててまるで尿のように肛門から勢いよく出てくる。
結構綺麗な顔してるヤツがアブノーマルな格好で尻から水を吐き出す光景。

なかなか滑稽で面白い。それになんだか可愛げある光景でたまらなく良かった。

ビクビクと痙攣して床に横たわって、小さく呻き声を上げる家畜の耳元に唇を近づける。


「こんな目に遭ってるのも全部アイツのせいだ。今お前がつらいのも、悲しいのも全部一之瀬蒼のせいだ」

「…っ、ぁ、」


洗脳するように。
俺の言葉によって、アイツを恨むように。
嫌うように。


「全部お前をたぶらかした一之瀬蒼が悪いんだ。お前を捨てた、一之瀬蒼が悪い。お前は悪くない。捨てられたのはお前のせいじゃない。一之瀬蒼が悪い。」


そうだ。一之瀬蒼が悪い。
お前は悪くない、と何度も囁いてやる。



「お前は、一之瀬蒼のことが好きだったんだろ?でも、裏切られた。大切に思ってたのに、嘘をつかれた。酷いよなぁ?そんな奴は憎め。恨め。嫌いになってしまえ」

「……きらい、に…」


コイツには誰かを嫌いになるなんて、そんなの無理だろう。
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