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ふ、と性器にかけられる吐息によって、ぶるぶると身体が震えた。


「だから、もっと沢山塗り付けてあげる」

「…っ、ひぁ…っ、」

「…このまま、まーくんの全部が俺でいっぱいになればいい…」

「…なに、して…っ、」


今度は確実に逃がさないというように、後ろに回された手で尻を鷲掴みにされる。
むにむにと尻を揉まれて、カッと耳まで熱くなった。

そうされながら、確実に腰さえ動かせずに固定されたままで、無防備な性器をぺろ、と舌で舐められて、ぬるりとした感触が這わせられる。ビクビク、と身体が震えた。
さっき抉られた傷口に染みたのか、ジーンとした痛みが走る。

その血の滲んでいる部分を恍惚とした状態で眺めるくーくんに、首を振ってやめて、と訴える。
でも、出した舌先で今度は尿道とか裏筋をぐりぐりと弄られり、弱い部分に吸いつかれたりして、訴えようとした声は別の甘い声に変えられてしまった。


「ッ、ぁ、や、…っ、くーく、…っ、だ、め…っ、」

「……ん、」

「…きたな、…っ、ひ、は…ッ、か、らぁ…っ、」


性器を右手で包まれ、逃げられないようにされた状態で亀頭に唇で吸い付かれたり、わざと傷の深いところを舌先で抉られたり、


(…痛い、痛い…っ、のに、)


身体を支配していく熱に、中心がじんじんと疼いて張り詰めていった。


「どっちが?」

「ッ、?」


さっきまで舐めていた状態のまま、性器のすぐ近くで問いかけてくるくーくんの唇から零れる吐息がモロに中心部を刺激して、下腹部にジュン、とした熱が集まる。


「汚いって、……俺の唾液が傷に入るから?それとも、まーくんのココのこと?」

「…っ、おれ、のほう…ッ、きたない、から…っくーくんが、よごれ、ちゃう、…っ」

「大丈夫だよ」


…そんなに血の滲んだ場所を舐めたら、汚れるのに。
それこそ、くーくんの口の中におれの血とか、雑菌とか変なものが入ったら大丈夫なのかわからない。

だけどおれの心配なんか気に留めた風もなく、大したことじゃないとでも言いたげにそう言って、散々焦らすように舐めまわされる。


「…っ、っ、」


開いた脚がガクガクと震える。
つま先に力が入らなくなって、倒れそうになった。


「…っ、ん、ふ、」

「…まーくんの味がする」


こっちがゾクっとするくらい妖艶な表情でぽつりと零された言葉に、耳が熱くなった。

自覚する。
…くーくんの言う通り、おれは変態なのかもしれない。
性器から先走りが分泌されて、くーくんの唾液と混ざって性器をテラテラと厭らしく光らせた。



もう逃げる気力だって残ってないのに、今度は太ももを掴まれて、硬く反応しているソレに、再び這わされていく舌。


「はは、ビクビクして悦んでる」

「…っ、や、ちが、ッ、…っ、」


立ったままだからその刺激に耐えられずに座り込んでしまいそうになる。
膝が、小刻みに震えた。


…最初から座っておけばよかった、なんて今更悔やんだ。
流石にもうやめて、とくーくんの肩を掴んで離そうとした、とき
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