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かろうじで動く首を振って、必死にくーくんの手を掴んで離してもらおうとする。

だけど、彼は無表情のままおれのソコを弄ぶだけで、その指を濡らした精液がぼたりぼたりと床に垂れた。
トロ、と粘り気のある精液が、皮膚を擦って更に分泌量を加速させていく。



「ら、ぁ、らすけ、」


喘ぎ声も掠れて、音にならなくなってきた。

死んじゃう。

たすけて。たすけて。
気持ちよすぎて、死ぬ。


グチュグチュ…ッ、



「…ぁ゛、や、ぁ!、くーく、らすけ、…っ、」

「…っ、」



ぼろぼろと生理的に零れる涙を頬に伝わせながら、喘ぎ声を拭くんだ涙声で彼を見上げて叫んだ。

…と、一瞬その手の動きが止まる。


彼の表情に苦痛の色が浮かんでいるのが見えた。



「…今泣く原因を作ってる俺に助けを求めるなんて、まーくんは本当…馬鹿だな」

「…っ、ぃ゛、は…っ、や、ん゛…っ、」




ヌチュヌチュ、グチュグチュグチュ…っ、


だけど、休憩もほんの数秒で、すぐに性器が痺れてしまいそうな程強い快感に襲われた。

器用に扱かれる性器だけでなく、耳に届く卑猥な音も一緒になって感覚を刺激してくる。


至近距離で合う彼の瞳に欲情の色が濃く滲んだ。

…それに気づいた瞬間、



「…っ、…ん、ぅ…!」

「……」


また、唇を塞がれた。


でも…さっきとは違う。
唇を割って舌を差し入れられる。獣のように激しく舌に噛みつかれて、ビリビリと腰が甘く痺れた。



「…っ゛!!ふ、ぁ、…っ、」

「……は、…っ、」


口の中を舌で弄ぶように犯されて、おれと一緒に彼の息遣いも乱れていることに興奮してゾクゾクする。


(…くーくんと、ちゅー、してる。今度はちゃんとしたやつ、だ)


そう分かった瞬間、嬉しくて、自分からたどたどしく彼の舌を受け入れた。


そうして唇が離れた後でも、股間をイジる指は何度も何度もイかせようと、…絶頂に無理矢理のぼらせようとしてくる。

上半身まで床に突っ伏してしまいそうな快感に、でも性器を扱かれてるからそんなこともできなくて、必死にくーくんの腕を掴んで、倒れ込んでしまいたいのを堪えた。



「…ぁ…っ、ぃ、…も、ま、た…でる…ッ、でる…ッ、」

「出したい?」

「…っ、ん、んん…ッ、で、」


もうちょっと、というところでぎゅ、と先端を強く掴まれる。
なんで、とびく、びく、と軽く震える手で彼の腕を掴んだ。


けど、


「…だーめ」

「も、むり…っ、だしらい…っ、らす…っ、ぅ…っ」


懇願して腰を揺らした。
がくがくと震えて、唇の端から零した唾液が頬を伝って顎から落ちる。



…こんな状態で止められて、凄く辛いのに、


おれから興味を失くしたようにふいと目を離した


彼は

また冷たい表情に戻って、



「忘れ物したから、しばらくそのままで耐えてて」

「…っ、ひ、」



…そんな、耳を疑うような発言をした。



「…、ら、に…?」


(…わす、れ、もの…?)


言葉の意味を理解して、熱く火照った身体から流れる汗とは、別の汗が背筋を流れていったような気がした。



こんな時に、なに、を…?



「…勝手に出したら、今度はもっと辛いことになるから」

「…ッ、ろう、らっれ、…」

「今俺がやってるみたいに、その先っぽ指で掴んで出ないようにすればいいんじゃない?」


滲んだ視界のなか、「ほら、離すよ」と言われて、慌ててピク、ピク、と出したい出したいと訴えている自分の性器の先端をぎゅっと出ないように掴んだ。
まって、と言おうとして、声を出すと本当に出そうで何も言えない。


「頑張って」と、彼だけが余裕の表情で、無情にも障子を閉めて出ていった。
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