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友達の前で見境なく発情して、達してしまった自分が恥ずかしい。
これじゃ性欲しか頭にない動物じゃないか。
いや、もっと酷い。

みっともない。
一回だけでも恥なのに、二回もイくなんて。

自己嫌悪でぼろぼろと涙を流していると、「……理性残ってるのか。少なすぎたな」なんて、泣いてる俺には聞こえないほど小さな声が零される。


「まーくん」

「…っ、う、う…っひっく…っ」


もうやだ、死にたい。

自分の真下にあるびちゃびちゃの床と、すぐ傍にいる蒼の視線に耐えられない。
嗚咽を漏らして泣いていると…「…まーくん、」ともう一度俺を呼ぶ、優しくて穏やかな声。
目を覆っていた手をそっと握られて、自然と救いを求めるように顔が上がる。
涙を指で拭われた。


「…っ、あお、い」

「大丈夫、別に俺、まーくんのこと嫌になったりしないから」

「う、うああ…っ、蒼…っ」


いつも通りの蒼に、罪悪感と安堵でさらに目の奥が熱くなる。

もう二回イッたからなのか最初よりはマシになった身体に多少安堵しながら、差し出された手を掴むと、そっと掬うように握り返されて抱き締められた。

よしよしと頭を撫でてくれる優しい手に、「ごめん…っ」と小さく呟く。

俺の身体、本当にどうなっちゃったんだろ。

まだ震えて熱の籠った身体で、床に手をつく。


「…ごめん、なさい。…今から、……片付ける、」とびしゃびしゃになった床を見ながら言うと「だめだよ」と何故か蒼に止められた。


「な、んで…?」


綺麗にしないと、ずっと汚いままなのに。


「だって、まだまーくんは勉強してるんだから。他のことをしたら集中力が切れちゃうだろ」

「…え?」


見惚れるほど美しい微笑みを浮かべる蒼に、思わず疑問の声があがる。

勉強って…今はそんなこと言ってる場合じゃないと思うんだ、けど…。

そう言おうとすれば「俺が拭くから。座ってて」と促される。

「でも…っ」と焦っていれば「動いたら余計に床が濡れるから」という言葉に水たまりみたいになってる床を見て、自分の身体からこんなに出たのだと、余計にその現実を思い知って泣けてくる。

そして濡れるという言葉に、確かにそうだと納得しかけて、首を振った。

雑巾を持ってきてくれるのは蒼でもいい。


でも


「でも、拭くのは俺が、」

「まーくんがする仕事は他にあるから心配しないで」


その言葉に、何、と問うように見上げれば、「とりあえず雑巾持ってくるから、飲み物でも飲んで待ってて」と少し強い口調で言われて、…死にたくなるほど落ち込んだ。

……こんな状態で悠長に飲み物なんて飲む気になれない。

そもそも、まだ痒いのはおさまってない。


「……っ」


静寂の空間と、自分の少し乱れた呼吸。
自分一人だと思うと、ちょっとくらいならいいんじゃないかと甘く考えてしまう。


「…っ、んっ」


気づけば、ズボンを少し下ろし、その勃起した性器に触れていた。
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