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ねっとりと感触を味わうように触られて、身の毛がよだつ。


「…っ、!ん゛、ぐ、ふッ、」

「暴れんなって」


何かはわからない。
でも温かく何かで濡れた手で、数人に足を開かされてグチャグチャ性器全体を扱かれる。玩具みたいに亀頭を小刻みに扱かれては舐められたり、それに腰を浮かせて反応してしまえば笑い声が聞こえてとめどなく涙が溢れた。


「ぅ、ぐ、…っん゛、…っ、ぁ゛、」

「流石に簡単に勃起はしないか。でもそこがノンケっぽくてイイね」

「…す、」


するわけないだろ、と思わず口をついて出てきた言葉を奪うように舌をぬるぬると擦られる。性器を扱かれながら今度はお尻の穴に濡れた指が差し込まれ、乱暴に掻き回されれば塞がれている口の中で声を上げて身を捩った。


「んん゛ぐぅ…っ?!!」

「静かにしてろって言ってんだろ」


痛い、痛い…!!

血が出てるんじゃないかと思う程乱暴に他人の幾つもの指が肚を摩擦する感触に耐えられず暴れる。

中を押し広げていくようにゴチュゴチュ粘ついた音を立てて狭い内壁を押し潰される。痛みで苦痛を訴えても手慣れた動作で小刻みにナカを荒らされる。

絶対に傷ついているだろう粘膜に涙が零れる。

何かわからない液体を塗りたくられて、わけもわからずその部分が熱くなった。
それを嫌と言うほど繰り返されていれば段々腰が痺れ、広がるように身体が熱を上げる。
出したくなくても漏れてしまう声に、

(…これ、これって)

思い出す蒼との行為に、このされていることの意味を知る。

下半身は性器と後孔をねちっこく擦られ、上ではひたすら口の中を嬲られ、しゃぶらされる。

それに飽きると今度は髪を掴まれ、強引に口に性器をつっこまれた。


「お゛っ、ほ、きもち゛ぃーーっ、お、おぉ゛っ、」

「ん゛ぶ 、ふふ゛、…っ?!!」


気持ち悪い。気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い…!!

喉に先端を食い込ませるほど腰を振ってくる。

粘りけのある液体が零れてきて、更に口腔内の薄い粘膜で感じる性器の弾力と目の前にある男の性器の根元と毛に、その気持ちの悪さに瞬時に吐き出そうとしてしまう。

喉の奥を突かれ、舌の奥の方で押し返そうとすれば嚥下反射で嘔吐感が込み上げる。
胃酸が上がってきて、うえ、っとえずきながらもリアルな性器の感触が口のなかいっぱいに広がる。
強引に頭を掴まれて性器を喉に抜き差しされている間にも、ねちゃねちゃとした液体で性器や腹の中を扱いてくる手は止まる様子はなかった。

舌で押し返そうとすれば結果的に相手の行為を手伝ったことになり、余計に喉の奥に何度も捻じ込まれて段々臭い匂いが濃くなる。
頭を鷲掴まれてジュボジュボ音が鳴るほど動かされて、口のナカのモノが跳ねる。


「イグっ、は、は――っ、」

「…っ!!!」


男の腰が目もくらむ程速くなり、荒々しく聞こえる息遣いとともに喉に打ち付けられた。


息ができない。
粘着質なそれが口の中をべとべとにして、呼吸もできないまま吐き出そうとして、頭を片手で掴まれて飲み込むまでしゃぶらされる。

どろりとする生臭い匂いと味。


「…、うえ…ッ、げ、う…っ、」

「ッ、俺も我慢できねえ…っ、」

「最高…ッ、真冬クン…っつ、俺のもその身体で受け止めてよ…っ」

「俺も…ッ、隆宏だけなんてずりい…ッ」


吐き出している間にもどぴゅっと剥き出しになっている全身にかけられた。
性器にも誰かのものだろうべたべたとした感触がぬめりと垂れていて、きっと見れたものではないだろうとぼんやりと薄れる意識で思った。

(…なんで、俺こんなことしてるんだろう…)

頭の上から垂れてくるその白いモノが、開いた口にどろどろと入り込んで、咳き込む。
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