13
ずりゅずりゅっ、ぱんぱんっと獣同士の交尾のように、乱暴に突き上げられた衝撃と絶頂の感覚に意識が飛ぶ。
「…っ、ぁン゛ン゛ぅぁあ゛ぁあ…っ、ま、っれ゛、…っ!まだイって、さいぢゅ、…っ、ぅゔゔ…っ、!?!」
でも、そんな射精の余韻に息を整える間もなく蒼は容赦なくその腰をぶつけてくる。
さっき前立腺と言われた場所をゴリゴリ抉られ、奥を何度も振動するように潰されて、熱が弾ける。
身体が痙攣してびくびくと震えている。
歯を食いしばって堪えても、かろうじで息をするために開いた唇の隙間から零れる唾液がとまらない。
脳の血管が焼き切れそうなほど凄まじい痺れるような快感に息ができない。
その抜き差しの合間に首筋に顔を埋められ、ビクッと身を引いた。
ガリ、と歯が肌に当たるような感触に血の気が引く。
「――ッ、ぁ…っ」
痛い。
首筋から電気が走ったように伝わってくる激痛。
…また、噛まれた。
そう気づいた瞬間に、再び激しい律動が再開された。
結合部で厭らしい音を鳴らしながら、腰のくびれた部分をがっちり掴んで何度も奥をこじ開けるようにノックして押し潰され、その度に抱き寄せられて奥の奥まで隙間なくぶちこまれる。
「…っ、は、…っ、ぐ…っ、」
何回目かわからない絶頂。
下腹部の奥が痺れ、ぎゅーーっと性器を締め付ける。
全身を痙攣して腰を浮かせて、切れ切れに息をする。
……不意に、視界に入ったその光景に、反射的に息を呑んだ。
「大嫌い、大嫌い、だいっきらい」
「……ぁ、」
「……まーくんなんか、俺は、」
吐き捨てるような声は相手を責めるような、嬲るような声なのに。
でも、それなのに
その顔は、泣きそうに苦しそうに歪んでいて。
まるで、自分で吐き出した言葉に自分自身が苦しめられているようで。
「……っ」
こんな状況なのに、そんなことを感じて胸が苦しくなる。
(…やっぱり、俺が悪かったのかな)
あんなことが何度もあったのに、結局蒼を突き放せなかった。
俊介にちゃんと自立するべきだって言われてたのに…こういうことされても、一緒にいたいと思ってしまった。
「…っ、俺、が、…した、……から…?」
…そうしてしまった俺が、悪かったのかもしれない。
優しかった蒼の言動の全てを全部嘘だったなんて、思いたくない。
優しかった蒼が多分俺が何か悪いことをしたせいで、そのせいで変わってしまったんだと。
そう思った方が、ずっと楽だった。
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