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――――――――――


「……ぅ、ゔ…っ、ん…っ、ん゛…っ、ぐ…っ、」

「………」


びゅく、びゅるっ、

トロトロのちんこを速く扱いていた手を止め、背をしならせて大きく痙攣する。
同時に、その先端から白いものが吐き出されているのが見えた。

ここ数日だけでも、少年は毎日ずっとそうしている。

気が触れたように綺麗な顔を汗に濡らし、頬を紅潮させながら自身の性器を懸命に扱き上げ、弾けた精液を腹や胸などの肌に、布団に飛ばしてビクビクと腰を跳ねさせていた。

……別の部屋から響く、情交を聞きながら。

最後にすると昨日も思っていたにもかかわらず、懲りずにまた来てしまった。

やはりあの日に感じた通り、お二人とはただならぬ関係だったことは確定的になった。

少年の歳なら男として自慰することは当然だろうが、そのやり方や雰囲気からして、理由はそれだけではないことは明らかだ。

甘く切ない痛々しいほどの泣き声を漏らしながら零される想いが、……今も、射精直後で息を乱しながら、それでも満たされていないように床で泣きじゃくっている姿が、

ただ一人を死にそうなほどに愛おしみ、求め続ける、……その叶わない願いと感情のせいで更に彼を痛めつけて苦しめているように思えてならなかった。

哀憐の情を込み上げさせられるも、雇われの身ではどうにもできないと自分を納得させる。


「……―――――」

「……――――――――」


今も、時々ではあるが何をしているかはわかるほどに聞こえてくる。

最初の時は色々それどころではなくて気づかなかったが、……あっちの部屋とかなり距離が近い。

それだけならまだしも、……奥様の行為中の声は結構でかいから猶更だ。

ただでさえ木造で音が伝わりやすいだろうに。
蒼様か奥様、もしくは両方の意図なのか。お互いに他の人間への牽制なんだろうが、さすがにせめて行為中は障子を閉めるべきだろう。

先ほど見て(見えて)しまったが、思う存分に愛しい婚約者に抱かれる奥様は満たされている以外には言葉にできない表情をしていた。


……こっちまで性欲を無理矢理掻き立てられるような情景だった。

グチュウ、バチュッ、グチャグチャと見て聞いた人間がムラムラさせられる音と女慣れしているのが一目瞭然でわかる巧みな腰使い。

腰を動かしている蒼様は、整った美しい容姿を更に際立たせるような、女が見たら全員が一人残らず濡れて孕む……堕ちるだろう顔をしていた。

律動で奥様のふくよかなおっぱいが揺れ、蒼様の手を握って揉むように誘導したり、体位が体位だからか膣に見え隠れする性器にナマ…!!!ドエッッッッロ!!と喉を鳴らした自分が驚くほど瞬時に興奮して勃起するぐらいにはやばかった。

AVなんか比べもんにならねーやべーと思春期の如く興奮して硬くなった自身を扱く羽目になったのは生物学上あきらめるしかない。
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