世界が壊れたとしても
ルキアと浮竹隊長達との間に降りたった私に、目の前にいた3人は目を丸くした。
「だ、誰だ、てめぇは!」
そう言って、浮竹隊長を守るように前に出て、いきなり鰐口を斬った男を制止し、浮竹隊長が間から一歩前に出た。
「お前…まさか。」
「た、隊長?お、お知り合いですか。」
「いや、そんなはずは。」
「誰だ、てめぇは!」
まったく忙しい男だな。
眉を潜め、信じられない、そんな表情を浮かべた浮竹隊長に一歩こちらからも近づいた。
この人なら、ルキアを悪いようにはしないだろう。
部下思いの優しい人だから。
「お久しぶりです、浮竹隊長。」
「まさか。
…本当に、常盤、なのか?」
目を丸くし、私を見ている浮竹隊長に、小さく頷いた。
「生きていたのか。」
「えぇ、この通り。」
「なら、なぜ今まで黙っていたんだ。
どうして知らせなかった!白哉だってっ…。」
「浮竹隊長。
私はあなたに頼みがあって、ここへきました。」
「え…?」
「あなたにしか頼めないんです。」
「た、隊長この人は一体…。」
浮竹隊長の後ろであせる隊員を無視して、じっと浮竹隊長を見つめ続ける。
「嵩宮常盤。
彼女は…「浮竹隊長。
お願いを聞いていただけますか?」
そう言うと、浮竹隊長ははぁとため息をつくと、困ったように微笑んだ。
「だいたい分かっているよ。
朽木のこと、だろ?」
「はい。
こんなことをあなたに頼むのはおかしいですが、あの子のこと…ルキアのことを必ず助けだします。
ですから、その時までルキアのことをお願いします。」
そう言って頭を下げた。
「常盤…」
今頼れるのは、この人だけだ。
刑が執行されるまで、あと残りわずか。それまでに、なんとか助け出す手段を見つけ出さなければ。
そのためには、死神側に協力者が必要だ。
ルキアを守ってくれる人が。
顔を上げて、再び浮竹隊長の顔を見て、悟った。
この人なら、助けになってくれると。
「……何も言わないでください。
お心だけで十分です。」
「あぁ。お前は一体誰を助けたいのだろうな。」
「…それでは私はこれで。」
「ちょ、ちょっとまて常盤!
白哉はこのことは…」
「ではまた。」
もう一度深々と浮竹隊長に頭を下げると、そこからすぐに夜一さんを追うために、屋根に飛んだ。
場所は分かってる。
黒崎を強くすると言った以上、行き先はあそこしかないから。
「隊長、今の旅禍は…」
「そうか…お前たちは知らないのか…。彼女は、旅禍ではないよ」
「「え?」」