タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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これの前日譚のようなそうでもないような
2021/11/19
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「サンジくん」
レディと見るやいなや傅き敬い目をハートにするサンジくんがそのあまりの食いつきの良さに引かれてナンパに失敗してすごすごとサニー号の甲板に飛び帰ってきたのを眺めて声をかける。美しいレディにやんわりとお断りされて悲しそうにしてたのも一瞬で、ただ私が名前を呼んだだけで同じように目がとろけるサンジくん。
「サンジくんは普段通りにしてる方がモテるよ」
「それって普段のおれはレディの好みってことォ?!」
言葉を都合良く聞き変え体をくねらせてメロリンするサンジくんも愛嬌がある。だけどそれは私たちがサンジくんの本当の優しさを知っているからいつものことだし可愛いねと思うだけ。初対面でいきなりぐいぐいこられても怖いだけだと思うよ。まあナミちゃんもロビンちゃんも、私にだってサンジくんは最初からこうだったし、それでもサンジくんの良いところを逃さずちゃんと掴み取れたけど。あれ。じゃあこのままでもいいのかな。いつかはサンジくんの勢いに負けず、ゆったり笑って手を取るレディが、どこかに。
もや、と胸がざわついて首を傾げる。急に首を傾げた私にサンジくんもつられるように首を傾げた。
「やっぱりサンジくんはそのままでも大丈夫かも」
「今のままで充分おれに惚れてくれてるからってこと?!」
くるりん、と一回転して跪いてまた調子の良い言葉を紡ぐナイトに、さっき一瞬ざわついた胸なんかどうでもよくなって思わず笑ってしまった。
「サンジは人生が楽しそうでいいな」
「あれはアホっつーんだ」
「あ゛?! なんつったこのクソ野郎ども」
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