タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
これの夢主視点
2021/07/02


 二年前は迷惑をかけたなあ、と心の奥底から反省した。自分がどんなに弱いのかを自覚もせずに好き、大好き、とゾロに懐いて、疎まれて、面倒そうに追いやられて。あのとき私は気持ちを素直に伝えることが強さだと思っていた。でもそうじゃなかった。好きな相手の気持ちをひとつも考えることができない一方通行な押し付けだった。ごめんねと謝ることも押し付けることになりそうで、仲間として一番の行動はゾロのように行動で示すことこそが一番の謝罪になると思った。私がまずすべきことは、もう二度と仲間と離れ離れにならないように強くなることで、仲間の野望や夢を共に追いかけること。
 二年ぶりにゾロに会った瞬間、その気持ちは強くなった。ゾロの目が片方、閉じていて。そういえばゾロは、野望のためなら足を切り落とそうとするくらい強い人だった。ああこんな覚悟のある人にどうしてあんな押し付けるようなことばかりしてしまったんだろう。
 二年前は浮かれるばかりだった気持ちが、ぎゅうぎゅうと締め付けられる。恋ってこんなに苦しかったっけ。二年前はあんなに楽しかったのに。
 みんな姿形も大なり小なり変わっているし二年前と違ってすごく強くなっているのがぴりぴり刺さる肌の感触でわかる。だけど二年ぶりにあったのについ先週に宴をしたかのようないつも通りの光景に頬が緩んだ。やっと、戻ってこれたんだ。ゾロも、いつも通りとても強そうなお酒をもう何本もあけている。

「なァ」

 ようやく私もいつも通りに慣れてサンジくんの作ってくれた綺麗な飲み物で目も喉も潤しながらしばらく楽しんで、ゾロに対する勝手な気まずさも薄れた頃に背後から急に声をかけられて心臓が跳ねた。

「お前がもうおれをなんとも思ってねェのはわかってる。でもおれは、気付いてなかっただけであの頃からお前を愛してた。一度でもおれを好いてくれてたなら、おれが諦めの悪い男だってことも知ってるだろ。だから、覚悟しとけよ」

 ぽろぽろと落とされるゾロの言葉に、この二年ぶりの再会が夢なのかと不安でたまらなくなる。いつまで経っても覚めない長い夢に固まっていれば、ぐい、と腕を引っ張られて抱き寄せられて、その熱いほどの体温と私以上に煩い心臓の音に訳がわからなくなった。