タイトルを考えるのが死ぬほど苦手
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2025/06/08 ゾロ
離れないで、離さないで・絶対に離さない、離せない・一緒でいい、一緒がいい
これの続き
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「……最近、お前、女子部屋にこもってばっかだな」
珍しく平和な船旅で思う存分鍛錬に精が出せたことに満足しきっていて、ちょこまかと周りをうろついていた女の影が薄くなっていたことに気付くのが遅れた。鍛錬のしすぎだよ、と呆れながら飲み物を運んできてくれることが、汗臭いからお風呂に入りなよ、と顔を顰めながら注意されることが、笑って話しかけてくることがなくなったことに気付く。気付いてから暫くして女子部屋にこもって楽しそうにしていることがわかって、今も女子部屋に引っ込もうとする女の腕を捕まえてとうとう疑問をぶつけてしまった。別に約束もしてねェのに。そもそも色んな言葉を投げつけてくるお前におれは言葉らしい言葉を返しもしなかったんだから、飽きて他所へ行くのは当然なのに。なぜか責めるような口振りになってしまったことに焦る。だがぶつけられた本人はそんなこと気にも止めていないように不思議そうにおれを見上げていた。そのことに安心すればいいのに、また胸がざわついて腕に力を込めそうになって慌てて緩める。
「何してるんだ」
「何してるって聞かれると、ちょっと困るかも」
「……、」
「あ、別に意地悪してるわけじゃなくてほんとになんて答えたらいいのかわかんなくて、……その、ただナミちゃんとロビンちゃんと一緒にいたくて」
意味のわからない答えを照れくさそうにしながらも嬉しそうに噛み締めて言う姿を訳を見下ろしたまま固まる。仲間なんだから船にいれば一緒にいられるじゃねェか。その考えはおれに返ってきて、口に出していなかったことに安堵した。
「ゾロ? どうしたの?」
「…………いや、……最近喋ってねェなと思って」
「? ゾロはもともとあんまり喋らないじゃない」
おかしなこと言うね、と別に傷付いた様子もなく楽しげにただ事実を紡がれて口をまごつかせる。そうだ。別に、おれは喋ってない。いつもお前が話しかけてくれてた。お前があんなにたくさん話しかけてくれたのに、内容を覚えているのは風呂に入れや水分を取れのふたつくらいだ。お前が楽しそうに笑っている姿は思い出せても、何をそんなに楽しそうに話してくれていたのかは一つも思い出せない。だから飽きられるのも当然だ。お前が話しかけてくれなきゃあの時間はこない。お前の施しを受け取れる時に受け取らなかったおれが今更後悔したってもう遅い。
「……あいつらと何話してるんだ」
「ひみつ」
ええ?と照れくさそうに笑って突き放されて、掴んでいた腕を離す。今更話を聞きたがったってどうしようもない。おれにも話しかけてくれてたのに、おれが聞き流してた。全部今更だ。
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