タイトルを考えるのが死ぬほど苦手

 
2025/08/22 ロー
ひた隠した思いが裏目に出て・どこにいても気にしてる・命はいつか終わるもの
※現パロ
※書きたいところだけ
これの続き


「ラミの成績すごく伸ばしてくれてるんだってな、テスト返ってきて喜んでた」
「よかったけど、……それ私に教えてくれて大丈夫?」

 講義が終わった瞬間、足早に近付いて声をかける。嬉しそうに笑ってくれたはずなのに、ほんの少し申し訳なさそうに顔を歪めたから首を傾げた。別に悪口とかじゃないし大丈夫なんじゃないのか?

「……ええと、ラミちゃん、報告するのすごく楽しみにしてくれてたから、先にお兄さんに言われてたって知ったら」
「あ゛」

 申し訳なさそうに紡がれた言葉の途中で理解する。母様に嬉しそうに報告する後ろ姿は確か、先生を驚かせるんだ、なんてはしゃいでいたような。やらかしてしまった。頭を抱えて蹲りたい衝動を抑えて棒立ちのまま固まる。

「……ローくん、ドジっ子だよね」
「おれはドジじゃない」

 つい反射で言い返してしまったが、常日頃コラさんのとんでもないドジをこの目で見てるから、おれはドジじゃない、はずだ。これはドジじゃなくてただの馬鹿なやらかしだ。やってしまった。ラミに怒られる。怒られるならまだいい。悲しませるかもしれない。

「…………」
「ふふ、」

 ぐるぐる考え込んで地面を睨みつけるしかできないおれの耳に笑い声が聞こえて視線をやる。楽しそうに頬を緩ませながらおれを見ていて、何がそんなにおかしいのかわからない。

「笑ってごめんね、でもローくん、私に聞かなかったことにしてくれ、とかそういうこと全然言わないから、良い人だなって」
「……おれのせいで嘘つかせるわけにはいかないだろ」
「良い人だね」

 当たり前でしかないことを重ねて褒められても、妹にとって今のおれは現在進行形で悪い人でしかなくて受け止められない。

「大丈夫だよ、悪気があったわけじゃないんだから」
「兄妹喧嘩に巻き込んで悪い」

 大丈夫だよ、とまた笑われてすごすごと引き下がる。足早に声を掛けた最初の軽やかさなんてどこかにいってしまった。

  ▼▼

「ラミ、ごめん」
「なあに?」
「テストの結果、先生に言っちまった」

 リビングの扉を開けて早々謝る。母様のご褒美だろうケーキを口に頬張りながら幸せそうにするラミに言うタイミングを間違えたかとまた反省する。幸せの詰まった頬が萎んで、怒りに膨らむのを確認してもう一度頭を下げる。先生は悪気があったわけじゃないんだから、と慰めてくれたが、悪気があろうがなかろうが罪は変わらない。

「先生と話したいのはわかるけど、私の楽しみ奪わないで」
「ごめ、……ん?」
「私だって先生のこと大好きなんだから」

 ラミの言葉がどこかおかしい気がして何度も謝りたいのに思考が揺らぐ。なんだか変な気がする。どこが。わからない。ラミの楽しみを奪ったし、ラミは先生のことが大好きだ。それは理解してる。その為の謝罪だ。変だったのはどこだ?

「お兄様の邪魔したいわけじゃないよ。でも私を引き合いに出さないでちゃんと自分で頑張らなきゃ」
「ら、らみ、なにいってる?」

 おれが何を頑張る必要があるんだ? 前のように先生が来ることを忘れて間抜けな姿を見せないように? だがそんな言い分じゃなかった。じゃあ、なんだ。

「? お兄様が自分で頑張って先生とたくさん話して先生にお兄様のこと好きになってもらわないと」
「? ??」
「お兄様が先生と付き合えたら、先生じゃなくなってもずっと一緒にいられるんだもの。だからちゃんと頑張って! とっても応援してるんだから!」

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