『ほむらちゃん、私、ほむらちゃんが好きだよ?』
「貴女はまたそんな戯言を……。意味を分かって言っているの?」
冷たく私をあしらうのは、明美ほむらちゃん。
同級生であり、同じ魔法少女だ。
『分かってるから言ってるんだよ? 私はまどかみたいにほむらちゃんを置いて行ったりしない。私はずっと、側にいるから』
「うるさいっ! 私にはまどかしか居ないの! 貴女なんか要らないわっ!!」
彼女の言葉にずきりと心が痛む。
私は彼女の信じるまどかの事を酷く言っているかもしれない。
その事で彼女を傷つけているかもしれない。
でも、私はそれでもほむらちゃんと居たい。
『まどかは、みんなの為に自分を犠牲にしてる……。でも私は! ほむらちゃんの為に自分を犠牲にできる! それが、どんな結果になっても、まどかの代わりになってでもっ、ほむらちゃんの為になれるなら! っ……』
「バカなこと言わないでっ! まどかの代わりなんて居ない。代わりなんて要らないっ!!」
頬を叩かれたと気付いたのは、ほむらちゃんが言い終わる頃で。
頬に感じた熱が、ほむらちゃんの矛盾の気持ちを現すかのように、ジンジンと傷んだ。
「貴女だって矛盾してる……。まどかの代わりに貴女が犠牲になれば、どうやって私の側に居ると言うのよ!」
『……ほむらちゃん』
感情的になった自分の言葉を思い出す。
『ごめん、ごめんねほむらちゃん』
それでも私は……。
『ほむらちゃんが好きなの』
好きなものは好き、でいいと思う
(ほむらちゃんはまどかが好き、私はほむらちゃんが好き、なら私はほむらちゃんの好きを上回る程好きと言う)
お題お借りしました
魔女さん