【知り合いのフリしてて】の続きみたいな
「通報したのは…って、香澄ちゃん?何でこんなとこに…」って驚いた顔で目を見開いた伊達に「お、お久しぶり…です…?」って香澄ちゃんも驚きながらぺこりと頭を下げる。
人が倒れていると通報を受けた伊達がやって来た現場で泣きそうな顔をしていた香澄ちゃんは伊達を見てホッと表情を和らげた。 「まさか再会が事件現場とはなあ…」って苦笑いをする伊達に「ですねぇ…」って香澄ちゃんも苦笑い。
続いて駆けつけた松田も香澄ちゃんを見て目を見開き「は?お前、こんなとこで何してんだ」って怪訝な顔をする。「通報してくれたのが香澄ちゃんだ」って伊達に言われて「はぁ!?」って益々目を見開いて驚いた松田はため息を吐いてから「この間といい、今日といい、お前も災難だな」って可哀想なものを見るような目をする。
「私だって望んでこんな、巻き込まれてる訳じゃないですよう…」って唇を尖らせた香澄ちゃんに「わーってるよ、んな事。むしろ積極的に巻き込まれに行ってますなんて言われたら全力で止めるわ」って笑った松田が香澄ちゃんの額を小突く。
「色々話聞かなきゃなんねーけど、とりあえず向こうで大人しくしてろ。すぐ解決してやっから」って香澄ちゃんの頭をぽん、と撫でて現場に向かう松田をぽかんとしながら見送っていれば「そういうことだ。まだしばらく帰してやれないんだが…この後の予定とかは大丈夫か?」って伊達が笑いながら声をかけてくる。
「だ、大丈夫です!」って驚きで肩を揺らしながら返事をすれば「なら、これでも飲んで待っててくれ。すぐ戻るから、何かあったらあそこにいるK官に声かけてくれ」って伊達がペットボトルのお茶を渡してから頭をぽん、と撫でて松田と同様に現場に向かう。
二人から撫でられた頭を手で押さえながら「……おまわりさんって、ほんとだったんだ」って小さな声で呟いた香澄ちゃんが壁に凭れるようにして膝を抱えてしゃがみ込む。何となく居心地が悪くてじぃっとアスファルトを見つめていれば「何してんだ」って呆れたような声が上から降ってくる。
「おわ、びっくりした…」ってハッとして顔を上げれば怪訝な顔をした松田が香澄ちゃんを見下ろしてて「色々聞いていいか?答えられる範囲でいい」って手帳を取り出すから「は、はい…!」って背筋を伸ばして立ち上がる。
「ふは、そんなに難しいこと聞く訳じゃねぇんだから普通にしてろよ」って松田がくつくつ喉を鳴らして笑って「発見時の様子と周りの状況を覚えてる範囲で教えてくれりゃそれでいい」って頭をぽん、とまた撫でるから肩から力が抜ける。
聞かれた質問にぽつぽつと答えていけば「ん、了解。サンキューな」って優しく笑った松田がまた頭をぽん、と撫でて戻っていく。撫でられた頭を自分の手で押さえながら「……子供扱い、されてる…?」って首を傾げる香澄ちゃんだけど、その質問に答える人は勿論誰もいない。
その後は松田と伊達によってあっという間に事件が解決してしまうから「す、すごいですね…」って香澄ちゃんが目を丸くする。「まあ一応お巡りさんだからな」って笑った伊達の隣では松田がくぁ、と退屈そうに欠伸を零している。
「あの、色々気を使って頂いて、ありがとうございました…!」って香澄ちゃんがぺこっと頭を下げれば「気にすんな。香澄ちゃんのお陰でこんなに早く事件が解決できたようなもんだからな」って伊達がからから笑うから「わたし?何かしましたっけ…?」って首を傾げる。
「お前が見たって言ってた黒いジャケットの男だよ。あれが事件解決の一番大事な手がかりだったんだ。よく覚えてたな」って松田がニヤッと笑うから「それは…お役に立てて、良かったです…?」って香澄ちゃんが難しい顔で益々首を傾げれば松田と伊達はクスクスと笑っていて、香澄ちゃんはずっと首を傾げていた。