偲ぶれど解なきことと磔刑に処さるる蝶のなまえを解 く
磔刑の蝶腐敗し流れ出す黄泉路はそちら二度は惑うな
刻む名に問わず語りと雨伝うたましい眠らぬむなしき石塊
問うた名へ積もる埃と色褪せし外皮を裂いてこころに触れて
夏がくる纏わりつきし虫々に問わず語りす「おまえはだあれ」
嗅ぎ取った繁みに残る冬の気配「おまえはかつてあの人だったの」
連作 冬虫夏草 ―二〇二〇年六月二日
磔刑の蝶腐敗し流れ出す黄泉路はそちら二度は惑うな
刻む名に問わず語りと雨伝うたましい眠らぬむなしき
問うた名へ積もる埃と色褪せし外皮を裂いてこころに触れて
夏がくる纏わりつきし虫々に問わず語りす「おまえはだあれ」
嗅ぎ取った繁みに残る冬の気配「おまえはかつてあの人だったの」
連作 冬虫夏草 ―二〇二〇年六月二日