諧謔
我の在りし日
腐乱せむ

短歌と俳句と詩
ときにわたしは わたし自身のむなしさをわすれ
はだしで浜辺の砂を踏みしめます

しかし 踏みしめたために きっさきのするどいのが
土踏まずの奥の奥まで はいりこんでしまいます

その瞬間 はっと我にかえり
わたしはわたしのむなしさの
影の腕のなかにおさまっています

むなしさをわすれ 足をおろす砂の感触

烈日は まぼろしのようにさしこみ
わすれたぶんに利子をつけ むなしさがやってきます

そして わすれているときですら
そのことをうすく予感しているのです

砂をふみかため やわらかさに息をこぼすとき
するどさにたえられるよう 身をぎゅっとかためて

なので それは文字どおり 砂上の楼閣なのでした
―二〇二〇年七月三日


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