朱が落ちて鳥居の木肌見えしこと虚だと実だと名付けて遊ぶ
泣き笑いたわむれたる子らの声無垢とのたまう親を喰らいて
今ここで得体のしれぬ郷愁が産道かき分け喉より来たる
奪われる晩夏さよなら醒めまして火放ち進む道行きに雨
夜半にて露座し我待つ星降月も見えざるこんなまなこで
流すべき血も臓物も汲み取りに放りて澱むたましい啜る
昨晩は確かに腹を上へ向け死んでたはずと染み付く床見て
ふと引かれ振り返れども誰も居ぬ乗った背嚢重み増す帰路
泣き笑いたわむれたる子らの声無垢とのたまう親を喰らいて
今ここで得体のしれぬ郷愁が産道かき分け喉より来たる
奪われる晩夏さよなら醒めまして火放ち進む道行きに雨
夜半にて露座し我待つ星降月も見えざるこんなまなこで
流すべき血も臓物も汲み取りに放りて澱むたましい啜る
昨晩は確かに腹を上へ向け死んでたはずと染み付く床見て
ふと引かれ振り返れども誰も居ぬ乗った背嚢重み増す帰路