場所は変わり、ここは教師陣が待機する一室。
6台のモニターを前に、夜蛾・楽巌寺・五条・歌姫・冥冥が生徒達の様子を観察していた。
今画面に映っているのは、三輪と戦う真希の姿。
自身の術式である鴉の力を借りて現場を見ている冥冥が少し笑顔を見せながら呟く。
「フフフ。面白い子じゃないか。さっさと2級にでも上げてやればいいのに」
「僕もそう思ってるんだけどさー。禪院家が邪魔してるくさいんだよね。素直に手の平返して認めてやりゃいいのにさ」
「フフッ。金以外のしがらみは理解できないな」
「相変わらずの守銭奴ね」
「…君は相変わらずスズにベッタリなのかな?」
「! …だったら?彼女は僕にとって大事な子だからさ、離れたくないんだよね」
「(へぇ〜…あの五条悟が随分素直で丸くなったものだな…)」
「それに離れたら…誰かさんに狙われるかもしれないし」
そう言って、五条はスッと楽巌寺の方へ視線を送った。
目隠しをしていてもその奥にある想いが分かるほど、彼は一瞬にしてピリピリした雰囲気に包まれた。
が、すぐにそれを封じ込め、またいつもの調子で話し始める。
「それよりさっきからよくスズと悠仁周りの映像切れるね」
「動物は気まぐれだからね。視覚を共有するのは疲れるし」
「えー本当かなぁ。ぶっちゃけ冥さんってどっち側?」
「どっち?私は金の味方だよ。金に換えられないモノに価値はないからね。なにせ金に換えられないんだから」
「いくら積んだんだか」
「…」
「(何を企んでるか知らないけど、もう簡単にどうこうされる悠仁やスズじゃないんだよ。
ただ1つ…さっきからスズの呪力消費が激しいのが気になる。今のアイツなら、交流会で使う程度の呪霊にこんなに手こずるわけないんだけど…)」
一貫して黙秘を決め込む楽巌寺に対し、五条は鋭い視線を投げかける。
そんな時、部屋に貼ってある呪符が1枚赤い炎に包まれた。
これは交流会のエリア内に放たれた呪霊と対になっており、呪霊消失と同時に呪符も消滅する仕掛けだった。
東京校が祓った場合は赤、京都校は青という具合に色分けもされている。
よって今の場合は、東京校の誰かが呪霊を祓ったことになる。
「1対1かぁ。皆ゲームに興味なさ過ぎない?」
「なんで仲良くできないのかしら」
「歌姫に似たんでしょ」
「私はアンタだけよ」
「(今のがうちが倒した最初の呪霊…てことは、スズがさっきから倒してるのは呪符と紐づいてない呪霊ってことか。
あのジジイ、スズに手出しやがって……事前に警告してるし、もう殺しちゃっていいかな)」
五条がそんな物騒なことを考えているとは知らず、交流会は"まだ"平穏を保っていた…
to be continued...
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