武田や不良少年達と別れた一行は、5人で作戦会議中だ。

先程聞いたバンジーの話が脈あり、というのが全員一致の意見だった。


「当たり…っスかね。」

「起こった出来事にしても、彼らの証言にしても、間違いなさそう…」

「八十八橋なら俺も行ったことあります。」

「バンジーしに?[ゴッ!]…い"ってぇ!!」

「心霊スポットとかは、学校とかと同じで呪いが溜まりやすい。だから高専関係者が定期的に巡回するんだ。

 そん時は何もなかったですね。有名っちゃ有名ですけど、普通に使われてる橋ですし。」

「でも行ってみるしかないわよね。」

「そっスね。」


次の行動が決まり、また窮屈な車に乗り込もうとしたスズ達の前に、武田が再び姿を見せた。

呼びかけた相手は、かつての問題児・伏黒だった。


「伏黒君。津美紀君は元気か?」

「……はい。」

「ツミキって誰?」

「…姉貴。」

「はぁ!?アンタ、自分の話しなさ過ぎじゃない!?」

「恵…」

「! …大丈夫。ありがとな。」


伏黒の姉の現状を知っているスズが心配して声をかければ、伏黒は少し笑みを見せる。

そしてお礼を言いながらスズの頭にポンと手を置くと、彼は車に乗り込むのだった。

それからまた車を走らせること数十分…


「着いたっス。鯉ノ口峡谷・八十八橋。呪霊が確認でき次第、"帳"を下ろすっス。」


4人で取り組む2回目の任務が始まろうとしていた。



to be continued...



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