心地良い呪力を感じ、スズがゆっくりと目を開けると、自分の方を穏やかに見つめる王の姿があった。

おでこに添えられた手から、宿儺の呪力がスズの体内へと注がれている。

どれぐらいそうされていたのか分からないが、彼女の呪力はほぼ回復していた。


「…宿儺、ずっと呪力くれてたの?」

「大した時間じゃない」

「ありがとう。でも、呪力大丈夫?」

「ふっ。俺を誰だと思ってる。起きれるか?」

「うん」


宿儺に支えられながら体を起こすと、スズは寝起きのようなフワッとした笑顔を向ける。

その顔を見て宿儺の表情も緩み、愛おしそうに彼女の手を取った。


「ん?宿儺?」

「オマエの領域展開、俺のと似ていたな」

「見てたの?」

「あぁ、よくやった。いい領域展開だったぞ」

「(何か悟先生に褒められてるみたい…)ありがと…!」

「それにしても…そんなに俺のことが好きだったとは知らなかった」

「え、な、何急に…!」

「俺を意識してたから、似た領域になったんじゃないのか?」

「違っ…!そういうものじゃ、ないでしょ…?」

「さぁ…どうだかな」


楽しそうにそう言って、宿儺は優しくスズの頭を撫でた。

それからまたいつも通り、愛しい彼女との時間を楽しんだ呪いの王。

そして解放するときもまた、いつも通り名残惜しそうに送り出すのだった。


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次にスズが目を開けた時、そこは新田が運転する車の中だった。

少し視線を動かせば、助手席に伏黒、自分の隣には虎杖、その向こうに釘崎がいるのが分かる。

虎杖の肩から頭を上げると、それに気づいた彼が嬉しそうに呼びかけた。


「おっ、スズおかえり!」

「ただいま〜肩貸してくれてありがと!」

「おぅ!また宿儺だろ?」

「うん。でもお陰で呪力が回復したんだ」

「ふ〜ん…アイツ、本当スズのこと好きだよな」


2人の会話を聞いて、伏黒・釘崎・新田もまたスズに声をかける。

そうして車で走ること数十分…

高専へと戻って来た4人はそれぞれ家入の治療を受け、2日間の絶対安静を言い渡された。



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