それから10分程して、コンビニから虎杖が戻って来る。

明日の動きを話しながらお弁当を食べ終えると、日中の疲れが出たのか虎杖とスズは一気に眠いモード。

スズだけはベッドで寝かせたいと思っていた伏黒は、彼女と目線を合わせるようにしゃがんで声をかける。


「スズ、ベッド行くぞ。起きろ。」

「んー…ここでいいよ〜」

「ダメだ。疲れ取れねーだろ。ほら、運んでやるから。」

「…2人はここで寝るんでしょ?」

「あぁ。…1人で寝んの怖いか?」

「怖いっていうか…寝てる間に、2人がどっか行っちゃいそうな気がして…」


不安そうな顔でそう言うスズに、男2人は互いに目を合わせて口元を緩める。

虎杖がソファに視線を投げれば、それに応えるように伏黒はスッと立ち上がった。


「…何してんだ、スズ。もっとそっち詰めろ。」

「へ?」

「俺が座れねーだろ。」

「!」

「スズ、もうちょいこっちおいで!3人でくっついて寝よ?」

「うん…!」


微笑む伏黒と全開笑顔の虎杖に挟まれ、スズは安心したようにそう言葉を返す。

電気が消え、月明りだけが差し込む部屋からは、3人分の穏やかな寝息が聞こえてくる。

外に出れば…明日になれば…また戦いの日々が始まる。

でもこの瞬間だけは、スズも虎杖も伏黒も年相応の幼い寝顔を見せていて…

真ん中に座るスズの手は、2人の頼もしいボディーガードにしっかりと握られていた。



to be continued...



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