スズが察知した"五条復活"という吉報を、家入は即座に関係者達へと知らせた。
念願の知らせに喜び、気を失っているスズを心配し、この後の動きをどうするか悩む面々。
連絡手段を持たない五条と合流するには、彼が絶対に向かうであろう場所に自分達が待機しているのが良いのではないか?
全員で意見を交わした結果、そのような結論に至った。
五条が確実に向かう場所…家入としては、それはスズがいる場所以外考えられなかった。
彼女の呪力を捜し、五条は必ずそこへ現れる。
ならば、一時的に気を失っている彼女を休ませるため、家入は1つの場所を提案する。
合流場所は…呪術高専・東京校。
第106話 再会 ー前ー
"俺が運ぶ!"と強く訴えた虎杖がスズを背負い、一行は慣れ親しんだ呪術高専へと向かった。
到着し医務室へ運ぼうとした虎杖を呼び止め、家入は応接室へと案内する。
「医務室じゃなくていいんすか?」
「具合が悪くて気を失ってるわけじゃないからね。少し離れたとこにある医務室よりは、ここの方が私も様子を見に来やすい」
「…スズ、大丈夫だよね?」
「あぁ。軽い貧血みたいな状態だから、ゆっくり休めばすぐに目を覚ますよ」
「良かった…!」
「こっちは私に任せて、若者は体でも動かしてきな」
「押忍!」
家入の言葉に笑顔を見せた虎杖は、ソファに横になっているスズに目をやってから元気よく部屋を出て行った。
静かになった室内で、家入は濡らしたタオルをスズのおでこに乗せる。
するとその冷たさに反応して、彼女はうっすらと目を開けた。
「スズ、無理して目開けなくていいよ。まだ体調戻らないだろ?」
「うん…ちょっと、フワフワ…します」
「少し寝てれば回復するから安心して」
「良かった…すみません、迷惑かけちゃって…」
「こんなの迷惑のうちに入んないよ。アンタの担任の方がよっぽど迷惑」
「ふふっ」
「これから打ち合わせで1時間ぐらい席外すけど、終わったら戻って来るからそれまで安静にしてること。いいね?」
「はい…」
おでこのタオルを目元の方へズラし、優しくスズの頭を撫でてから、家入は応接室を後にした。
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家入が打ち合わせ場所である医務室へ到着すると、そこには伊地知の他にもう1人…見知った顔があった。
大変な状態だったのを忘れてしまうぐらい軽く声をかけてくる同期に、久しぶりの再会にも関わらず苦笑が漏れる家入なのだった。
「やっほ〜硝子」
「はぁ〜少しはその性格が直ってるかと思ったけど、残念ながら変化なしか」
「久しぶりなんだからもう少し喜んでよ」
「…まず聞きたいことがあるんじゃないのか?」
「さすが付き合い長いだけあるね。……スズは?」
「軽い貧血で倒れたから、今応接室で休ませてる」
「えっ。大丈夫なの?」
「平気だよ。ずっと緊張状態が続いてたから、アンタの復活に安心したんだと思う」
「! …そっか」
そう呟いた五条の顔はとても嬉しそうで…!
珍しいその表情に、家入と伊地知は思わず顔を見合わせてしまうほど。
会いたくてソワソワと落ち着かない五条に、"しばらく面会禁止だから"と釘を刺してから、ようやく打ち合わせがスタートした。
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