スズの呪力と存在に力を貰い、五条は魔虚羅に何発も重い打撃をくらわせる。
そして黒閃のダメージで影の中に隠れていた宿儺に向けて"赫"を放てば、再び場が動き始めた。
不可侵に適応した魔虚羅のオフェンスと、そのサポートに回る宿儺。
片方は式神だが、実質2対1の状態で新宿決戦の第3ラウンドが始まった。
第115話 人外魔境新宿決戦E
即席とは思えないほど、宿儺と魔虚羅のコンビネーションは上手く機能していた。
結果五条の体には傷が増え、戦況的に押されることもしばしば…
だがそこに更に追い打ちをかけるように、宿儺はもう1体式神を呼び出した。
"鵺"と"渾"を合体させた"顎吐"の登場により、五条は3対1での戦いを強いられることになったのだ。
『おい!いくら何でも3対1はねぇだろ!!』
「宿儺だけでも大変なのに、あんな大きい式神を2体も…」
『…ちょっと行ってくる』
「えっ、行くって…先生のとこに?」
『だってあんなの卑怯だろ。俺が1体引き受け「ダメ!」
『何でだよ!』
「これは悟先生の戦いだから…誰も邪魔しちゃいけないの」
『それで悟が死んでもか?』
「…そう。これは、そういう戦いだから…!」
背中から聞こえてくる声は、無理やり感情を抑えたとてもツラそうな響きを含んでいた。
自分のことを掴む手に力がこもっているのを感じ取り、カグツチは主に謝罪の言葉を向ける。
『悪い。スズが一番助けに行きてぇよな…ずっと近くで見てたんだから』
「…大丈夫!悟先生なら、相手が1人2人増えたところで何てことないよ!」
『だな!アイツの異次元みたいな強さは、ここにいる全員が知ってる。負けるとこが想像できねぇよ』
「うん!……ありがと、カグツチ」
『おぅ。…悟が外に出た。俺らも行くぞ』
「お願い!」
肩に顔を埋めてくるスズの頭を優しく撫でると、カグツチは移動を開始した。
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2体の式神を連れて都庁を出た五条は、相手が増えたことに対する動揺もなく、今まで以上にキレのある動きを見せる。
前後を挟まれながらも、危なげなく圧倒的な強さを見せつける師匠の姿に、スズは安堵の息を吐いた。
そのタイミングで、魔虚羅の法陣が不意に回転する。
次の瞬間、五条の右腕は見事に切断されていた。
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