ディーノさんのドキドキ発言から2日が経ち、私はようやく落ち着きを取り戻した。

"そんなの大げさだ!"って思うかもしれないけど、実際あの場面で言われたら絶対こうなるからっ!!

だって普通のイケメンに言われたんじゃないのよ?

"超絶"イケメンに言われたんだから!そりゃ興奮もしますって…!


さてさて、今はといえば…ママン達とまたもやお留守番中の私。

お昼ご飯が済んでお腹いっぱいになった子供達は、昼寝の真っ最中だ。

って、そう言ってる私も眠気MAXなんだけどね。


"私もちょっと寝ようかな。"


そう思ってソファに横になろうとした瞬間…!

突然鳴り出す私の大事な携帯ちゃん。

ディスプレイを見れば、そこには電話帳に登録されていない番号が表示されていた。

見知らぬ番号からの電話に出るのはちょっと気が引けるけど、もしかしたら知り合いかもしれないし…!

それにこのまま音が鳴り続けてるのもうるさいしね。

私は少しのドキドキと、いっぱいの警戒心をもって通話ボタンを押した。





標的15 突然の電話





「…もしもし。」

「電話出るの遅いよ。」

「! この口調と声は…ヒバリンっじゃなくて、恭弥!?」

「うん。」

「な、何で私の番号知ってんの!?」

「風紀委員だから。」

「お〜すごい納得できる。さすがね、委員長!どうしたの?」

「今から応接室に来て。」

「えっ!ちょ、ちょっと恭弥!?」


1人であたふたしてる私の返事を待たずに、電話はあっさりと切られていた。

こんなに一方的な会話ってあるだろうか?いや、ない。

まぁ恭弥らしいっちゃ、らしいんだけどさっ!


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ということで!

私は今、並盛中の前にいます。

電話もらってから慌てて支度して、ウキウキで出てきたわけです。

だって何やかんや言っても、やっぱりお誘いをいただいたのは嬉しいしさ!

でも前に会ったとき"招待する"とは言ってくれてたけど、まさかあんな誘い方だとは…

委員長はやることが違うわ。


なんてことを思いながら学校の校庭を歩けば、体育の授業中っぽい子達が元気に走り回ってたり、

ふと目線を上げれば、教室の窓から外をボーっと眺めてる子も見える。


"何か若いな〜青春だな〜"


とかおばちゃんみたいなことを呟きながら、私は応接室に向かう。

そして無事に到着すると、少し控えめに扉をノックした。


「恭弥〜遊びに来たよ〜!開けてちょうだーい!」

「そんなに大きい声出さなくても聞こえてるよ。」

「おっと、ごめんなさいね?」

「反省してないでしょ。はぁ〜…まぁ、とりあえず入って。」

「ふふっ。お邪魔しまーす!」


呆れたような表情の恭弥に案内されて入った部屋の中は、漫画で見たのと全く同じだった。

高級感ある木目調の家具に光沢のある黒ソファ。

そして主専用のメインデスクに、これまた座り心地の良さそうな黒チェアー。

入り口のドアもそうだったけど、一流企業の社長室も顔負けの素敵なお部屋です…!


私はそんな部屋の中で一番大きくて、一際存在感のある黒ソファへ腰を下ろした。

目の前にあるローテーブルには、ご丁寧にお茶とお菓子が置いてある。


「恭弥、これって食べていいの?」

「いいよ。でもスズ、お昼食べてきたんじゃないの?」

「うっ…嫌なこと言うね。でも食べますから!」

「別にダメって言ってないじゃない。」


人を小バカにしたような笑みを浮かべながら嫌味を言い放つ恭弥に対抗するように、私はお菓子を次々にお腹に入れていった。

和菓子に焼菓子、グミやキャンディー、ポッキーやおまんじゅうなどなど…

テーブルの上に置かれたお皿にはたくさんの種類のお菓子が並んでるんだけど、そのどれもが本当に美味しくて…!

甘いもの大好きな私にとっては、もう最高にハッピーな気分!


一方の委員長はといえば…?

仕事机に向かったまま熱心に何かを読んだり、書いたり、調べたり…

さすが並盛町を治めてるだけあってすごく忙しそう。

でもせっかくお呼ばれしたのに、これじゃつまらん!!

何か恭弥の手が空くまでやれることないかな〜

お菓子を頬張りながらそんなことを考えていた私の頭に、ふと1つの素敵過ぎるアイデアが浮かんだ。

それは…


「ねぇ、恭弥!」

「何?お菓子のおかわり?」

「違うわ!そうじゃなくて、恭弥の手が空くまで学校内見て回りたいんだけど!」

「校内を?」

「うん!だって恭弥忙しそうだし、私がここにいたら気が散るでしょ?

 ん〜まぁ、呼ばれた側の私が言うのも変な話なんだけど…

 だからさ!ちょっと校内を見させてもらって、恭弥の仕事が落ち着くの待ってるよ!」

「…そのまま帰ったりしない?」

「(うわっ!すごい可愛いこと言ってる、この子!)まだ恭弥に全然構ってもらってないのに帰るわけないじゃん!」

「ふ〜ん…それならいいよ。この風紀の腕章つけとけば自由に歩けるから。」


そう言って、恭弥は引き出しの中から自分がつけてるのと同じ腕章を取り出した。

委員長とお揃い!なんて無駄にテンションが上がった私は、お礼と共にそれを受け取ると早速校内へ繰り出したんだ!



to be continued...



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