恭弥に手を引かれ、無事に沢田家へと辿り着いた私。
思い返せば、今日はいつも以上にいろいろあったな…まだ心臓にドキドキ感が残ってるもん。
と、そんなことより…
「送ってくれてありがとう!」
「別に。…じゃあね、スズ。」
「うん、またねっ!…あっ、恭弥!」
「ん?何?」
「あの…気をつけてね!」
「? ふっ…ありがと。」
そう言って笑顔を見せてくれた恭弥の姿が見えなくなるまで見送ってから、玄関の方へと向かう。
今日皆に会えて、いつもと変わらない姿に安心したはずなのに…
朝から続く変な胸騒ぎは、まだ収まらないんだ。
標的25 事件前 -後編-
「ただいま〜」
「おかえり、スズ!…どうしたの?何か元気ないよ?」
「えっ!そ、そんなことないよ…!元気、元気!」
「…そう?何かあったらすぐ言うんだよ?」
ツナに頭を撫でられながらそう言われると、さっき恭弥といた時みたいにすごく安心した。
この無意識に人を安心させられる力は、ツナが生まれながらに持つボスとしての素質なのかな。
そんなことを考えていると、何か自然と笑顔になって…
「ふふっ。」
「ん?どうしたの、スズ?」
「ううん、何でもない!ありがと、ツナ!」
「へへっ!どういたしまして。」
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それから数時間後…
夕飯を食べて部屋に戻った私は、改めてこの胸騒ぎの原因を考えてみた。
皆に会いたくて出かけたのに、その皆に会っても不安が消えない…
ていうか、そもそも何で皆に会いたくなったんだろう?毎日のように会ってるのに。
こんな具合にいつもは使わない頭をフル回転させて考えた結果、私はある1つの結論に達した。
"もしかしたら、もうすぐ黒曜編に入るのかも…"
だとしたら、先を知ってる私はどうすればいい?
このまま漫画通りの未来にするか、それとも…
「未来は変えるな。」
「! リ、リボーン!」
「これから何が起こるか知らねーが、それは全部ツナ達にとって必要な出来事のはずだ。」
「で、でも…!」
「…その様子じゃ、ツナ達がツラい目に遭うみてーだな。」
「…」
「それでもだ。それでも未来は変えるな。」
「…じゃあ私は、何も出来ずにそれを見てなきゃいけないの?」
「そうだ。」
「いくら何でもそんなことできな「スズ。」
「…」
「お前今、自分が何もできないって言ったな?」
「い、言ったよ…だってそうじゃん!強くないし、ケガを治す力とかもない…」
「でもお前には"笑顔"がある。」
「笑顔…?笑顔なんて、何の役にも立たないじゃん!」
「そんなことねー。お前の笑顔は、人を元気にする力があるんだぞ。」
「そ、そんなの有り得な「オレの言うことが信じられねーのか?」
「うっ…」
「いいか、スズ。ツラいかもしれねーが、これから先何が起きても…笑顔だけは忘れるな。いいな?」
「……分かった。リボーンの言うこと信じるよ!」
「フッ。…よし、じゃあ俺は寝るぞ。」
「うん、おやすみ!…ありがとね、リボーン。」
何ができるか分かんないけど、私も戦おう!
皆の傍で…
皆と一緒に…!
しかしそんな私の前向きな決意とは裏腹に、闇からの足音は着実に近づいてきてたんだ…
to be continued...
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