病院に着いて中に入ると、そこには予想以上に多くの並中生がいた。
どの顔も暗く不安な表情で、皆落ち着かない様子。
そんな空気にちょっと圧倒されながらキョロキョロと了平の病室を探していると、小さめに自分の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
「スズ。」
「あ、ツナ…!」
「こっち、こっち。」
1つの病室から顔を覗かせながら、ツナが手招きしている。
小走りでそちらに向かい室内を覗けば、何とも痛々しい姿の了平が寝ていた。
「了平、大丈夫!?」
「おースズ!来てくれたのか!」
「当たり前じゃん!大丈夫なの…?」
「あぁ。骨折やらヒビやら、あと歯ももっていかれたが、何とか大丈夫だ!」
「全然大丈夫そうに思えないけど…でも意外と元気そうで安心した!」
私がそう言うと、了平はニカッと元気な笑顔を見せてくれる。
そしてそれから少し話していると、話題は京子ちゃんのことになった。
「話は変わるが、京子にはこのことを正直に話していない…あいつすぐ心配するんでな。口ウラをあわせといてくれ。」
了平の言葉はツナを戸惑わせたみたいで、少し室内が沈黙する。
と、その静寂を破るように病室の扉がガラッと開かれた。
そこから現れるのは、もちろん…
「お兄ちゃん!!どうして銭湯の煙突なんて登ったの?」
「(どんな作り話したのー!?)」
「(本当にこんな嘘ついたんだ…!)」
それからしばらく、京子ちゃんからいろいろ問い詰められていた了平。
あんな無理のある嘘をついたばっかりに、京子ちゃんはすごく不審がってる。
でもそれは、純粋にお兄ちゃんのことを心配してるから…
少し涙ぐむ京子ちゃんを病室に残し、私達はその場を出た。
病室を出ると、ツナのクラスメイトが話しかけてきた。
そこで風紀委員だけじゃなく並中生が無差別に襲われていることを知ったツナは、自分達も被害者になりうると知って途端にパニックになっている。
私だって、先を知っていなかったらきっと同じように不安になってるだろうな…
そんなことを思っていると、廊下の端にぬっと風紀委員の人達が現れた。
風紀委員を見るや否やガバッと頭を下げる並中生達。
その流れに一瞬遅れをとった私は、正面から風紀委員の草壁さんと目が合ってしまったんです…
「では委員長の姿が見えないのだな。」
「ええ。いつものようにおそらく敵の尻尾をつかんだかと…これで犯人側の壊滅は時間の問題です。」
「そうか。…ん?」
「(ヤバっ!目合った…)」
「木下スズだな?」
「は、はい…!」
「委員長から伝言を預かっている。」
「恭弥から?」
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数時間前、雲雀がスズと別れた直後のこと…
彼はすぐに携帯を取り出し、自分の忠実な部下に電話をかけた。
『草壁です。委員長、どうしました?』
「これから携帯に送る写真の子に、伝言を頼めるかな。」
『はい。』
「"最後の言葉聞こえてたよ。絶対に来ちゃダメだからね。"って…名前は木下スズ。必ず伝えておくように。」
『了解しました。』
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「…とのことだ。」
「"最後の言葉"?………えっ!あれ聞こえてたの!?」
「私に聞かれても知らないが、確かに伝えたからな。」
「あ、ありがとうございました…!」
慌てて私が頭を下げると、草壁さんはサッと歩いて行ってしまった。
恭弥が言ってた"最後の言葉"って、きっとあのことだよね…
"治療しに、私もすぐ行くから。"
相当小さい声で呟いたつもりだったのに、まさか聞こえてたなんて。
さすが恭弥。侮れないな。
絶対に行くつもりでいたのに、恭弥にそう言われるとちょっと気持ちが揺らぐ。
優柔不断な自分に呆れながら、私はツナ達の元に駆け寄った。
「あ、スズ!大丈夫だった?」
「うん!恭弥からの伝言を伝えてくれただけ。」
「そっか!ならいいけど。」
相変わらず優しいツナと笑い合っていると、突然レオンの尻尾がブチっと切れた。
いや〜目の前で見ると結構な気持ち悪さだな。
案の定、ツナも青ざめた表情でレオンを見ていた。
「レオンの尻尾が切れたな。」
「ひーっ!キモイ〜!つーか、カメレオンって尻尾切れるんだっけ!?」
「レオンは大丈夫なの…?」
「ああ。だがこれが起こるってことは……不吉だ。」
切れたレオンの尻尾を手の平に乗せながら、リボーンは真剣な顔でそう言った…
to be continued...
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