赤い顔を冷ましながら男性陣の元へ合流したスズ。

各自準備が整い、いよいよ行動開始だ。


「あいつら派手に捜してんぞ?通行人も不審がってるじゃねぇか」

「巻き込む気満々だな」

「まずは各自バラけて隊員の排除だ。一般人は巻き込まないよう対処しろ。スズは恐らく救護活動になるな」

「はい。真澄さんから協力してくれそうな病院を教えてもらったので、ひとまずそこへ行ってきます」

「頼む。服の内側にワイヤレスタグが内臓されているから、常時連絡を取り合うように」

「了解」「分かりました!」

「油断せず遂行しろ」


無陀野の一声で、3人の生徒たちはそれぞれ街へと繰り出した。

男性陣が桃を引きつけているお陰で誰の目にも触れずに移動できたスズは、10分ほどで目的地に到着した。

と、そこへ1本の電話がかかってくる。


「真澄さんだ。…もしもし!」

『スズ、今平気か?』

「大丈夫です!」

『さっき言ってた病院に、お前が行くことを伝えておいた』

「えっ、本当ですか!?今まさに病院の前にいるんです」

『そうか、ならちょうど良かったな。受け入れ準備は向こうに任せて、スズは最低限の治療道具受け取ってから街へ出ろ』

「なるほど。私が応急処置して、病院の人たちにパスするってことですね!」

『そういうことだ。今回は相手が一般人だ。血を使う時は上手く誤魔化せよ?』

「うっ…頑張ります。病院側の皆さんは知ってるんですよね?」

『あぁ、そっちは気にしなくていい』

「了解です!何から何までありがとうございます!助かりました…!」

『飯とキスのためだ。期待してるからな』

「は、はい…!」

『ふっ。何かあれば連絡してこい。いくらでも力貸す』


隊長からの頼もしい言葉に、スズは満面の笑みでもう一度お礼を伝えた。


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医師や看護師たちとこの後の動きを確認したスズは、救急セットを受け取って準備万端。

しかしそれからしばらく、院内の電話は静かなものだった。

それはつまり無陀野たちが上手く立ち回っていて、一般人への被害が出ていないことを意味する。

看護師たちも一様に安堵の笑みを見せ、場はリラックスした雰囲気になっていた。

その時、スズは不意に地面が揺れるのを感じる。


「あれ?何か揺れてません?」

「…確かに。少しグラグラしてますね。地震…?」

「でも速報は出てないなぁ…」


スズと看護師たちはテレビを見ながらそんな言葉を交わす。

揺れはごく小さく、すぐに収まったこともあり、全員があまり気にはしていなかった。

だがこの時既に、桃太郎機関の地下では大変な事態が起こっていたのだ。



to be continued...



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